
マイホームを検討されている方へ。
マイホームを欲しいと思っても何から検討したらよいか悩みますよね。
人生最大の買い物といわれるマイホ-ム。
失敗はしたくありません。
私は、毎年1~2軒の家を購入し、賃貸することで生計を立てています。
マイホームも収益不動産も手順は全く同じです。
この記事では、マイホームの選択肢と購入手順について紹介しています。
また、マイホーム購入における予算や注意点も解説しています。
マイホーム購入の参考になれば幸いです。
- これからマイホームを検討する方
- マイホームの選択肢で迷っている方
- マイホーム購入予算を知りたい方
家を購入する5つの選択肢
マイホームを買いたいと思い立ち、選択肢に挙がるのは以下5つです。
1.建売戸建
2.注文住宅
3.中古戸建
4.新築マンション
5.中古マンション

選択肢は5つです。
戸建てかマンションか?
新築か中古か?
建売か注文か?

1.建売戸建

完成もしくは完成予定の建物と土地をセットで購入する戸建住宅です
建売戸建のメリット
- 土地を探して建築する手間が省ける
- 既に完成している家を実際に見て比較検討できる
- 予算内で選ぶことができる
- 住宅品質確保促進法により10年間の保証がある
- 建物の耐用年数を超えても土地の価値が残る
- 購入後すぐ住める
- 新築の満足感を得られる

予算内で購入できて、すぐ住めます。
建売戸建のデメリット
- 競合が多く予算を抑える為に品質低下が避けられない
- 好みのメーカーや工務店から購入できない
- 新築価格に宣伝広告費が上乗せされている
- メーカーによりアフターサービスが相違する
- 駅近と郊外の新築予算だけで将来のコストを計れない
- 永続的にメンテナンス費用や修繕費用が発生する

将来のメンテナンス費用を
自己管理する必要があります。
2.注文住宅

自分の好きな外観や間取りで建築する戸建住宅です
注文住宅のメリット
- 自由度があり好きな間取りで建築出来る
- 設備や造作において好みの品質で建築できる
- 好みのメーカーや工務店で建築できる
- 住宅品質確保促進法により10年間の保証がある
- 建物の耐用年数を超えても土地の価値が残る
- 唯一無二で愛着を持てる

全てにおいて自由に建築できます。
注文住宅のデメリット
- 自由度はあるが建蔽率や容積率の制限は残る
- 営業マンお勧めのオプションが予算に収まらない
- 土地を保有していない場合は土地探しが必要
- 建物の品質を上げても耐用年数後の残存価値はゼロ
- 建築前の地盤調査で土地改良の出費懸念がある
- 水道やガスの配管工事が必要
- メーカーとの打ち合わせなど長時間を要する

予算が青天井です。

3.中古戸建

過去に人が居住したことがある戸建て住宅です
中古戸建のメリット
- 新築に比較して低予算で購入できる
- 欲しい住宅設備が最初から付属している
- 土地と建物の選択肢が幅広い
- 木造は修繕しやすく柔軟なリフォームが可能
- 建物の耐用年数を超えても土地の価値が残る
- 100万円単位で値引き交渉できる

選択肢が幅広く高価な設備が
付属していることもあります。
中古戸建のデメリット
- 初期リフォーム費用が発生する
- 定期的な外壁塗装費用が発生する
- 隠れた瑕疵があった場合に追加予算が必要になる
- 耐震性の問題やアスベスト使用の問題が潜んでいる
- 瑕疵を調査するホームインスペクションンは高価

低予算で購入できますが、
思わぬ瑕疵が潜んでいることもあります。
4.新築マンション

竣工から1年未満かつ未入居の分譲マンションです
新築マンションのメリット
- モデルルームをみてイメージを比較検討できる
- 予算内で選ぶことができる
- 駅近など好立地の物件はリセールバリューを期待できる
- 購入後すぐ住める
- セキュリティ面で安心を得られる
- 新築の満足感を得られる

最新設備とセキュリティ面で
安心できます。
新築マンションのデメリット
- モデルルームでイメージを掴めるがオプションが多い
- 新築価格に宣伝広告費が上乗せされている
- 管理費と修繕積立金が発生する
- 修繕積立金の先行き上昇率が不透明
- 管理組合の活動参加は法律要件で必須
- 隣接住民の音や振動の問題が潜んでいる

将来の維持管理費が
高騰する懸念があります。
5.中古マンション

過去に人が居住したことがある分譲マンションです
中古マンションのメリット
- 新築に比較して低予算で購入できる
- 駅近など価値の下がりにくい物件が選択肢に入る
- 既存の修繕積立金により大規模修繕の恩恵を受ける
- 新築に比較して売却時の費用対効果が大きい
- 100万円単位で値引き交渉ができる

新築プレミアが無くなり、
好条件の物件が低予算で入手できます。
中古マンションのデメリット
- 隠れた瑕疵があった場合に追加予算が必要になる
- 鉄筋・鉄骨の構造上、リノベーションに制約がある
- 古い配管工事の修繕は莫大な費用が発生する
- 管理組合の活動参加は法律要件で必須
- 管理費と修繕積立金が発生する
- 修繕積立金が満額集金されていない場合がある
- 隣接住民の音や振動の問題が潜んでいる

修繕費用がかさみ、
高齢化で管理組合の維持が難航中です。
家を購入する7つの手順

次に、マイホームを買うための基本手順は、一般的に以下7つです。
1.予算を決める
2.物件の情報収集する
3.物件を内覧する
4.買い付け証明書を差し入れる
5.不動産売買契約書を締結する
6.決済を実行する
7.不動産取得税を納める
1.予算を決める
マイホームを手に入れるためには、物件価格だけ準備しても購入できません。
少なくとも10項目の予算が必要です。
不足の予算は金融機関で住宅ローンを組むことになります。
また、税金や諸費用は現金で準備しておく必要があります。
<10項目の予算>
- ①家の売り出し価格
- ②消費税
- ③登録免許税
- ④印紙税
- ⑤固定資産税
- ⑥不動産仲介手数料
- ⑦火災保険
- ⑧不動産取得税
- ⑨リフォーム費用
- ⑩引越

少なくとも10項目の予算が必要です。
①家の売り出し価格
家の売り出し価格を基本として消費税や登録免許税が決定されます。
新築・中古に限らず、売り出し価格の値引き交渉をお勧めします。
特に中古住宅は、不動産仲介業者が高めに値段設定している場合がほとんどです。
最終的な販売価格は売主(委託業者・個人)が決定することになります。
- 戸建:中古住宅はリフォーム修繕後の引き渡し交渉もできます。
- マンション:購入直後から修繕積立金・管理費が発生します。

値引き交渉してみましょう
中古は100万円値引きも当たり前です
②消費税
- 宅建業者による販売:新築・中古ともに消費税が発生します。
- 個人が不動産仲介業者を媒介して販売:消費税は不要です。
消費税は建物価格にのみ課税され、土地には課税されません
売り出し価格に土地と建物の区別が無い場合は、内訳を確認するようにしましょう。

土地に消費税は発生しません。
売主が個人の場合も消費税は発生しません。
③登録免許税
家を自分の名義にするために所有権登記が必要です。
所有権登記の税金を登録免許税といいます。
税額は住宅の売り出し価格により変動します。
所有権登記は司法書士などに依頼します。
司法書士に所有権登記を依頼する場合は、委任状、印鑑証明書、住民票の謄本が必要になります。
また、司法書士の報酬料には、登録免許税額に加えて日当や交通費が加算されます。
司法書士は仲介業者から紹介してもらえますが、仲介業者に紹介料が入る仕組みですから割高です。司法書士に知人がいる場合は直接依頼しましょう。
国税庁HP参照
④印紙税
家の購入は不動産売買契約となり印紙税が発生します。
不動産売買契約書に所定金額の印紙を貼り付けます。

⑤固定資産税
固定資産税の課税対象は、毎年1月1日時点で固定資産課税台帳に登録されている固定資産です。
固定資産の評価額をもとに固定資産税・都市計画税に分けて算出されます。
中古住宅を購入する場合は、前所有者と日割りで按分します。
⑥不動産仲介手数料
個人間の譲渡を除き、通常は不動産仲介業者を媒介して家を購入します。
仲介手数料は下記の通り定められています。


不動産仲介業者の手数料は簡単に計算できます。
⑦火災保険
火災保険・地震保険に加入します。
風災・水ぬれ・水災・盗難・破損・汚損など、特約にも加入しましょう。
台風やゲリラ豪雨による被害も補償されますので、万が一の際に安心です!
⑧不動産取得税
住宅取得から数か月後に税務署から不動産取得申告書のアンケートが届きます。
アンケート形式ですが必ず返信しないと催促状が届きます。
その後1ヶ月程度で正式に不動産取得申告書が届きます。
更に不動産取得申告書の返信1か月程度で不動産取得税の納税通知書が届きます。
忘れた頃に届きますので、不動産取得税の予算を確保しておきましょう。
総務省HP参照
⑨リフォーム費用
中古住宅の場合は修繕費やリフォーム費用が発生します。
水回り設備(風呂、給湯器、温水器、キッチン、トイレなど)の修繕は高額になります。
内覧時に確認しておくことが必要です。
⑩引越
最後に引越しに掛かる費用も見積もっておきましょう。
引っ越し業者の繁忙期を避けてスケジュールを立てましょう。
予算のまとめ
マイホームを購入すると、様々な税金や諸費用が発生します。
税金や諸費用だけで、住宅売り出し価格の10%程度を見積もっておきましょう。
更に、別途リフォーム費用を準備しておきましょう。
予算総額=住宅価格×110%+リフォーム費用

最低でも住宅価格の110%は必要です
2.物件情報を収集する

どんなマイホームに住みたいのか?
新築?中古?戸建?マンション?
住みたい家のイメージを膨らませ多くの情報を収集しましょう。
ネット検索する
SUUMOなどのポータルサイトで住宅情報を閲覧できます。
<絞り込み検索の一例>
- エリア(地域・電鉄沿線)
- 種類(戸建・マンション)
- 条件(築年数・面積・駐車場有無など)
- 予算など
不動産会社を訪問する
気になるエリアの不動産会社を訪れてみましょう。
ネット掲載されていない物件情報が多くあります。
地域情報誌を調べる
市町村の発行する広報誌、フリーペーパー、ジモティーにも不動産情報が掲載されています。

私はネットで1000件比較し、
10件往訪し、1件購入するイメージです。
3.物件を内覧する
気になった物件は、不動産会社に連絡して実際に内覧してみましょう。
内覧では内外装や水回り設備の確認は勿論のこと、
周辺の施設・雰囲気・騒音・空気・臭いも感じましょう!
可能であれば、昼と夜に分けて2回往訪することをお勧めします。
街の雰囲気は、昼と夜で随分と違うものです。
<内覧の注意点>
- 道路付け(公道か私道か、再建築は可能か)
- 外壁(クラックがないか、雨漏りがないか、傾きがないか)
- 水回り設備(風呂場、給湯器、トイレ、キッチン、洗面台)
- 電気設備(分電盤が老朽化していないか、漏電の懸念がないか)
- 通信設備(アンテナ、電話回線に不具合がないか)
- 窓・建具(きっちり閉まらない場合は傾きがある証拠です)
- 鉄部・木部(錆や劣化、破損がないか)
<周辺の注意点>
- 街の雰囲気(音や臭い、施設)
- 最寄り駅が近いか
- 駐車場の確保ができるか
- スーパー、コンビニ
- 公共施設(学校、病院)
但し、中古住宅の場合は、細かすぎるチェックはキリがありません。
これだけは譲れないという優先事項を予め決めておきましょう。
また、耐震基準を満たしていないもの、アスベスト使用が曖昧なものがあります。
リフォームや再建築の際に追加費用が発生する可能性を覚悟しておきましょう。
4.買い付け証明書を差し入れる
購入したい家が決定したら契約に進みます。
買い付け証明書に希望金額を記入して売主に差し入れます。
同時に不動産仲介業者と媒介契約書を締結します。
媒介契約の際に手付金が必要な場合もあります。
金額に定めは有りませんが、10万円程度が多いように思います。
この手付金は、後に残金として充当されます。
5.不動産売買契約書を締結する

売主と買主が合意に至った場合は「不動産売買契約書」の締結です。
同時に不動産仲介業者は重要事項説明書・物件状況確認書を作成します。
契約日当日は、売主・買主・仲介業者が一同に介します。
宅地建物取引士が重要事項説明書を説明し、内容に同意すれば記名・捺印したうえで内入金を納めます。
不動産売買には、クーリングオフ制度の適用がありません。
不動産売買契約書の締結後はキャンセルできません。
よって、契約を解除する場合は違約金が発生します。
・売主側事由の場合は内入金の200%
・買主側事由の場合は内入金の100%
内入金は住宅価格の10%程度が相場です。

不動産売買にクーリングオフはありません!
契約を解除する場合は違約金が発生します。
6.決済を実行する
決済とは、金銭上の債権・債務を清算することです。
- 現金購入の場合:速やかに決済を実行します。
- 住宅ローンの場合:金融機関の融資可決後に決済を実行します。
買主は審査が承認になった時点で、銀行と金銭消費貸借契約を締結しておきます。

決済を実行することで
物件の受け渡しが完了します。
7.不動産取得税を納める
数か月後に不動産取得申告書のアンケートが届きます。
回答後1か月程度で不動産取得申告書(正式書面)が届きます。
更に1ヶ月程度で不動産取得税の納税通知書が届きますので、納税すれば完了です。

忘れた頃に納税通知書が届きます。
予算を温存しておきましょう。
まとめ
マイホーム購入の選択肢と購入手順を解説しました。
初めての契約は緊張しますし、上手くこちらの意図が伝わらない可能性もあります。
そこでお勧めするのが、物件をできるだけたくさん内覧すること。
不動産会社の営業マンと会話を重ねることで知識が上書きされますし、物件を見極める目が養われ理論武装することができます。
また、目に見えない瑕疵が潜んでいないか、不明な点があれば質問しましょう。
マイホームを選んでいる時間が一番楽しいものです。
末永く暮らすマイホーム選びの参考になれば幸いです。

とにかくたくさんの家を内覧しましょう!
営業マンに負けない知識が付けば安心です。
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