
「青の洞窟」は、神秘的な青の光に包まれた洞窟です。
その青色は、”カプリブルー”と呼ばれています。
天候条件により、洞窟に入ることが出来るかどうかは運次第。
「青の洞窟」を訪れたナポリの旅行記です。
ナポリ

ナポリは、イタリア南部にある人口約300万人の都市で、ローマ、ミラノに次ぐイタリア第三の都市です。
ヴェスピオ火山を背景にした風光明媚な景観で知られ、「ナポリを見てから死ね (vedi Napoli e poi muori)」という諺があるほどです。
旧市街の「ナポリ歴史地区」や「ポンペイの遺跡」が世界遺産に登録されています。
カプリ島

カプリ島は、ナポリから約30km離れたリゾートアイランドです。
石灰岩の白い岩肌と島の緑、そして海の青。
古代ローマから親しまれていたようです。
カプリ島は2つの地区に分かれます。
- カプリ地区
- アナカプリ地区
カプリ地区は、ブランド店やホテルなどが集まるカプリ島の中心地。
アナカプリ地区は、美しい街並みが続く落ち着いた住宅街。
カプリ島は、レモンの名産地としても知られ、別名「レモン島」とも呼ばれます。
イタリア発祥のリキュール「リモンチェッロ」の主要産地としても有名です。

スライストマトにモッツァレラチーズ、バジリコなどを添えたサラダ「インサラータ・カプレーゼ」(カプリ島風サラダ)も名物です。
日本でもよく見かけるサラダですね。

青の洞窟
洞窟の歴史
青の洞窟から、ポセイドンやトリトンの彫像が発見されています。
ローマ帝国の皇帝が、プライベートの遊泳や入浴に使用していたと考えられています。
1826年、ドイツの作家アウグスト・コピシュ がその美しさに感動し、書物に残したことで世界的に知られるようになり、現在は観光地として繁栄するようになりました。

カプリブルー
洞窟入口の穴から太陽光が差し込み、石灰を多く含んだ白い海底に反射することで、海が青い光を讃えるように輝きます。
その神秘的な青を、カプリブルーと呼びます。
この光の現象は、洞窟が地盤沈下で海面下に沈んだことが原因です。
青の洞窟に入れる確率
洞窟に入れる確率

この神秘的な光の現象は、晴天の日にしか観ることができません。
また、入口が僅か1mと非常に低いため、高波の日は入場禁止となります。
この絶景を一目見ようと、世界中から多くの観光客が訪れます。
天候と波の条件が揃わないと観ることができませんので、一層この洞窟の人気に拍車をかけています。
ベストシーズンは、天候が安定し海も穏やかになる6月頃です。
洞窟に入ることができる確率は、80%に高まります。
ちなみに12月の確率は、7%に下がるそうです。
全くもって運次第ですね。
洞窟へのアクセス

ナポリのモロベベレッロ港から、船でカプリ島のマリーナグランデ港へ渡ります。
所要時間は高速船で45分です。


カプリ島から、青の洞窟行までモーターボートで20分です。
洞窟内部には、手漕ぎの小舟に乗り換えて進入します。

モーターボートで洞窟に向かいます。

洞窟に近付いてきました。

更に、手漕ぎの小舟に乗り換えます。

いよいよ洞窟に到着。

たくさんのボートが順番待ちです。
洞窟の内部
入口は狭く、水中に埋もれています。
船頭は、波のタイミングを計り岩壁の鎖を手繰り寄せながら、一気に洞窟内へ進みます。
乗客は、頭をぶつけないように、小舟の底に寝そべる姿勢になります。

洞窟の内部は、石灰岩で構成されています。
奥行き54メートル高さ15メートルの狭い空間。
太陽光が差し込み、洞窟全体が紺碧の神秘的な色に!

カプリブルー!
感動の青色です。

船頭達の陽気な歌声が、洞窟内に響きます。

洞窟の内部は、全長約54m、高さ約15m、水深約14m~22mの空間です。
あとがき
天候と波の条件に恵まれ、洞窟内部に入ることができました。
洞窟入り江では、ウォータースライダーのようなスリリングな体験ができます。
リピーターの多い「青の洞窟」、納得しました。

潮風で錆びたチンクエチェントが、恰好いい!


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