
ミドル層とは、30代後半~40代の年齢層。
バブルの崩壊、年功序列の廃止、終身雇用も曖昧になり、大企業がリストラする現代において、日本の中核を担う年齢層でもあります。
ベースアップが期待できない世の中では、「成果主義」や「ジョブ型雇用」を導入して、企業は優秀な社員をつなぎ止めています。
「日雇い労働」とは言い過ぎですが、翌年の給料も約束されていない不安定な時代になったものです。
今回は、そういったミドル層の転職現場について、転職コンサルタントのリアルな証言を交えて紹介します。
もちろん、中高年にも参考になる記事になっています。
- 給料をUPさせたい人
- 転職を考えている人
- FIREを目指している人
転職後に年収が上がる年代
- 35~39歳 67%
- 40~44歳 74%
- 45~49歳 36%
- 50~54歳 12%
- 55~59歳 3%
- 60代 0%

やはり、ミドル層の年収UPは固いですね。
一方で、高齢層は残念な結果です。
転職して年収が上がる役職
- 経営者・役員 9%
- 部長クラス 27%
- 次長クラス 54%
- 課長クラス 67%
- 主任・係長クラス 34%
- 平社員 14%

既に給料の高い部長クラスより、
課長クラスの転職が吉です。
年収が上がるステップアップ方法
- 好業績な業界への転職 48%
- 転職と同時に役職が上がる 43%
- 日系企業から外資系企業への転職 40%
- コンサル企業の交渉力 31%
- 大手企業からベンチャー企業へ転職 21%
- ヘッドハンティング 21%
- 他社の内定を得ている転職希望者 20%
- 急募、欠員補充 13%
- スキルを活かした転職 12%
- 海外企業への転職 9%

人生で3度、転職する時代です。
好業績な業界へステップアップが吉です。
転職後に年収が上がる業種
- メーカー系 46%
- IT系 44%
- 建設、不動産 25%
- コンサルティング 21%
- 金融 15%
- メディカル 14%
- 商社 9%
- 流通、小売り、サービス 8%
- 官公庁、公共インフラ 1%
- 広告、マスコミ 1%

製造業とITが強いですが、
営業職ではなく専門職に限られます。
転職後に年収が上がる評価軸
- 専門スキル 76%
- リーダーシップ 45%
- コミュニケーション能力、適応力 38%
- 課題解決力 30%
- 業界知識 28%
- グローバル対応力 24%
- 主体性、積極性 21%
- 論理的思考力 19%
- 経営力 11%
- 人脈 11%
- 人材育成力 7%

専門スキルが圧倒的に評価されます。
やはり手に職は大切ですね。

転職面談における心得

転職コンサルタントの推奨する、面談における心得です。
①「積み上げた感」を演出する。
②経歴書は聞いて欲しいことだけ書く。
③面接官に主導権を渡さない。
④謙虚にならず風呂敷を広げる。
①「積み上げた感」を演出する
過去に手掛けた仕事との共通項を探し、経歴を掛け算してアピールする。
「過去に〇〇していた」ではなく、「過去に〇〇していたので、御社でこういうことができます」と言い換える。
②経歴書は聞いて欲しいことだけ書く
正直にマイナス面を書くと、面接官から警戒されます。
短い面談時間で、自分が自信を持ってアピールできることに絞って、経歴書を書きましょう。
③面接官に主導権を渡さない
自ら質問して、ディスカッション形式になるのが理想。
予定調和の会話に終始せず、問題提起して建設的なコミュニケーションができればベストです。
④謙虚にならず風呂敷を広げる
「全部できます」と、大袈裟に訴えるぐらいでちょうどいい。
謙虚さは日本人の美徳ですが、消極的な人材を中途採用する面接官はいません。
面接でのタブー
面接において、これはタブーというものです。
- 現在、給料900万円なので、1000万円は欲しい。
- 〇〇の企業で課長をやっていました。
- 〇年前に、こういう仕事をしていました。
- 自分をアピールできない。
- 嘘はご法度。
自分自身の市場価値をくよく見極めましょう。
部長や課長という肩書は、専門スキルではありません。
過去の仕事ではなく、現在携わっている仕事や能力が問われます。
(出典:PRESIDENT)
あとがき
ミドル層の転職現場を紹介しました。
日本の中核を担う世代だけに、転職市場でも大賑わいです。
転職活動をすることは、自分自身の市場価値を識るうえでも有効。
経歴書を書くだけでも、自身の「強み」と「弱み」を識ることができます。
但し、年収に囚われて、転職することはお勧めできません。
年収を上げることが目的となってしまい、望んだ未来とは違う方向に進んでしまう危険性をはらんでいます。
自由に好きなことをして働き続け、それで暮らしていけるなら幸せなことです。
コメント