
ミニマリストの生活は、単純で物質的にシンプルな生活を追求することです。
一田憲子さんの著書「大人になってやめたこと」
タイトルに惹かれて、読んでみました。
50歳になり、人生の折り返し地点を過ぎてから解ったこと。
「自分の欠点は、直さなくてもよい。」
著書から、暮らしの中でやめたこと10選を紹介します。
欠点を無理して直すことをやめる
「ああ、あんなことしなければよかった。」
「みんなに嫌われたらどうしよう。」
悩んで、落ち込んで、気になって、暗くなる。
人の目を気にする。
それは「ものさし」が自分の外にあるから。
私自身も年齢を重ね、人目を気にすることは随分と減りました。
身だしなみや髪型にも拘りがありましたが、清潔感があれば充分だと思うようになりました。
著者は、こう付け加えています。
人の目を気にすることも、見方を変えれば「人の心に自分を重ねること。」
それは、欠点ではなく長所ともいえます。
「おしゃれ」をやめる
張り切って、おしゃれすることをやめる。
ブランド品の凝ったデザインを選んだり、人よりセンスが良いと思われたい気持ち。
本当に格好良い先輩たちは、普通の服を着ていることに気付きます。
おしゃれとは「どんな服を着るか」ではなく「どう着るか」なのです。
さらに「いつも同じ服でいい」ことに気付きます。
何かをしなければいけない心配事から解放されると、他にやるべきことに集中できます。
アップル創業者のスティーブ・ジョブズは、毎日同じ服を着ていました。
黒のタートルネックにジーンズとスニーカー。
彼は、その理由をこう説明しています。

「僕は社会への貢献に関係しない決断はできるだけ下さないようにしている。何を食べるか、何を着るかなど、たとえ小さな決断でも、繰り返しているとエネルギーを消費してしまう。
10億人の人たちをつなげて最高のサービスを提供することが自分のすべきこと。そこにすべてのエネルギーを注ぐために、毎日同じシャツを着ているんだ」
apple創業者:スティーブ・ジョブズ
「わかってからやる」をやめる
人間は、一回しかない人生を、ぶっつけ本番で生きています。
全てのことが「わからない」から、スタートしていることに気付きます。
「正しい」か「間違い」かを判別する唯一の方法は、一歩を踏み出すこと。
慎重すぎるのも善し悪しです。
まず始めてみること。
始める前から、諦めるのは勿体ないことです。
誰かと一緒をやめる
流行りのブランド、噂になっているお店、誰かと同じだと安心する。
でも、年齢を重ねると「誰かの真似をしよう」なんて思わなくなる。
「誰かと同じでないと気が済まない」という思いを手放してみる。
自分が好きなものを1つ、2つと集めるだけで幸せになれるもの。
他人ではなく、自分が選んだものに自信を持つ。
流行に流されず、自分が気に入ったものに囲まれて暮らす生活。
他人と比べないだけでも、穏やかに過ごせますね。

長く続けることをやめる
「飽きっぽい」というコンプレックスを、逆手に取る。
いつも頑張れる自分ではない、それを認めると次の一手が打てます。
「できない」を「できる」にひっくり返すより、「できることだけ」を見つけて取り掛かる。
何事も長時間続けると、退屈を招きます。
例えば、掃除のポイントは2つだけ。
- 「汚れていなくても、毎日少しだけ掃除すること。」
- 「30分以上しないこと。」
「もっともっと」をやめる

若い頃は、上昇志向でギラギラした思いがあった。
いつの頃からか「今に満足することが大事」という人が増えた。
「まだまだ」と思っていると、絶えず不安で満たされず、人生が終わってしまいます。
自分で自分にOKを出してあげないと、いつまでたっても幸せになれません。
私自身、若い頃は物欲が強く、「欲しいもの」リストを作成していました。
ひとつ手に入れると、手に入れた達成感に満足し、途端に興味が薄れてしまいます。
そんなことを際限なく繰り返していた自分が、馬鹿に思えます。
現在では、「持っているもの」リストを作成しています。
そうすると、これ以上欲しいものは何もないと思えるほど「幸福感」が味わえます。
記事「世界の幸福度ランキング」で日本人の不幸を紹介しています。
付き合いをやめる
忘年会や新年会、パーテイーなど人が集まる場所は、自意識過剰になり楽しめません。
誘いに断り切れず、結局気疲れして時間を費やしたことに後悔します。
最近は、心がワクワクする誘い以外は、申し訳ないけれど断ります。
本音を交換したり、自分には考えられないアイデアを貰えたり、共感できる人の集まり。
心が触れ合う距離感の人付き合い。
人生は短いものです。
「なんとなく」会うのではなく、本当の心のやり取りを楽しみたいですね。
愚痴の多い飲み会では、何も生まれません。
ジム通いをやめる
ジムに通って適正なトレーニングを行うと、短期間で効果が表れます。
問題は、永く続けることができないこと。
生活様式の変化など、ジム通いを辞めた途端にリバウンドします。
それよりも、毎日10分でも家の中でトレーニングを続ける。
腹筋やスクワットも、無理のない回数を続けるだけで、効果があることに気付きます。
張り切って腹筋の回数を増やしたり、ランニングの距離を延ばしてみたり。
続かないことは、やめることです。
自分の暮らしに無理なく取り入れ、定着させて習慣化することが大切ですね。
どんぶり勘定をやめる
欲しいものがあれば、手元にお金があれば買ってしまう。
財布の中身はポイントカードや領収書でいっぱい。
給料から天引きで貯蓄を始め、1か月に自分がいくら使っているか把握する。
スマホで便利な家計簿アプリを使います。
出費の多い科目に気付くだけでも、効果があったと言えます。
バビロン大富豪の教えにあります。
「収入の十分の一を貯蓄し、残りの十分の九で叶えられない欲望を諦めよ。」
新聞をやめる
新聞を読むと、毎回新たな発見があります。
問題は、隅々まで読む時間もなく、罪悪感を抱えながら古紙回収に出すだけ。
思い切ってやめてみると、部屋はスッキリ片付き、捨てる罪悪感もなくなります。
ニュースは、インターネットで収集すれば十分だと気付きます。
何をやりたいのか、何をやりたくないのか、実は自分が思う以上に難しいこと。
新聞は、読みたくなかったことに気付きます。
私も新入社員時代から、日経新聞は会社に到着する前に読むものと教わってきました。
早期退職してから、思い切って新聞をやめてみました。
結果として、まったく何の支障もありません。
テレビからニュースが流れてきますし、経済動向や株価を知るにはネットの方が早いです。
あとがき
何かを手放すことで、空間が広がるばかりでなく、心が身軽になったりもします。
不要なものは処分して、気に入ったものに囲まれて暮らしたいですね。
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