最近のRPG(ロールプレイングゲーム)は、強くてNew Gameがある。
1周目に獲得した経験値を2周目の冒険に引き継げるものだ。ボスキャラも会心の一撃で倒せる。
もしかしたら、人生も同じかもしれない。人生100年とすれば、50歳からの人生は2周目なんじゃないか?
心理学者アブラハム・マズローによると、人間の欲望には、5つの階層があるらしい。
2週目の人生で、欲望を解放してもよいと思う。
人間の欲求階層説
心理学者アブラハム・マズローによると、人間の欲求には、5段階あるという。
①生存欲求
②安全欲求
③愛と所属の欲求
④承認欲求
⑤自己実現欲求
まず、①命を確保し、②安心して生活できると、③愛情や仲間が欲しくなる。
その後は、④他人から認められ、⑤あるべき自分になりたいと思うようだ。
ちなみに、心理学者アドラーは、④を否定している。他人の評価を気にすると、その評価を得るために生きるようになるから。
アブラハム・マズロー(Abraham Maslow, 1908-1970)は、アメリカの心理学者であり、特に「マズローの欲求階層説(Maslow’s hierarchy of needs)」で有名です。この理論は、人間の欲求を階層的に分類し、自己実現へ向かう過程を解明するものです。マズローは、人間が成長するために必要な欲求は、基本的な生理的欲求から始まり、徐々に高次の欲求へと向かうとしました。
マズローの欲求階層説の5段階
1. 生存欲求: 食事、睡眠、空気など、生命を維持するための基本的な欲求。
2. 安全の欲求: 身の安全や安定を求める欲求。物理的な安全や、健康や雇用の安定も含まれる。
3. 愛と所属の欲求: 家族や友人とのつながり、愛情、親密さを求める欲求。
4. 承認の欲求: 他者からの尊敬や自尊心、自己評価を求める欲求。
5. 自己実現の欲求: 自分の可能性を最大限に発揮し、自己の理想や目標を達成するための欲求。
これらの欲求は、基本的なものから順に満たされ、最終的に自己実現に向かうとされる。例えば、生理的欲求と安全の欲求が満たされないと、社会的欲求や承認の欲求に集中するのは難しくなるという考え方。
マズローの影響と評価
マズローの理論は、教育や経営学、福祉など多くの分野で応用されている。人間の成長と幸福を追求する視点が評価され、ポジティブ心理学の基盤となったが、欲求の順序は個人や文化によって異なるといった批判も残っている。
人生1周目と人生2週目
人生1周目
50歳前後の中高年は、1周目と2周目の狭間で、もがき苦しむのだろう。これまで疑うことなく、ビジネスの観点からものごとを考え、会社の評価に依存してきた。でも、築いた地位や肩書は、役職定年であっけなく消失。
自己肯定感の下がった自分。
定年まで時間をやり過ごす?
それは、もったいないよね。だって、豊富な知識や培った経験は、ちゃんと生きてるんだから。幕末の志士なんて、志なかばの1周目で亡くなっているんだし。
人生2周目
50歳から、⑤自己実現欲求を開放してみてはどうか。
会社で評価される自分と決別し、なりたい自分になる。
さいわい、お金も時間もある。
???
いや、お金はないな…
でも、50年生きてきた自負もあるし、知恵もある。
真善美を追究する
真善美の原点は、ギリシャの哲学者プラトンのイデア論にある。
・真…真理を追究する。
・善…生き方を追求する。
・美…美しさを追究する。
人生2周目で、宇宙の真理を追究するつもりもないし、芸術を極める器量もない。
ただ、「善」は追究してもいいのではないか。
残りの人生を、どのように過ごすのか?
会社員としての終着は、何歳なのか?
60歳? 65歳? 70歳?
もし、いつまで働くか決めていないなら、次の人生を追究しようもない。
後悔だけは避けたい
人生1周目のテーマは明確だ。
勉強して進学し、就職して家庭を持つ。そして、経済原理と競争原理にしばられる。人生の目的が、お金や地位になることは致し方ない。
人生2周目は、ラインから外れてショックを受ける。なぜか、女性の立ち直りは早いそうだ。男性は、早くから2周目を模擬体験したほうがよい。
人間らしい暮らしとは?
やり残したことは?
あきらめていた夢は?
少なくとも、何もせず後悔することだけは避けたいな。