大沢温泉自炊部湯治屋|長期滞在できる湯治・湯治場・湯治宿って何?

大沢温泉の外観

大沢温泉で、プチ湯治とうじを楽しんできました。

この記事では、大沢温泉の湯治とうじについて紹介します。

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湯治について

湯治とうじは、温泉地に長期滞在し、疾病治療や療養を行うこと。

日本において、湯治という行為は、数百年の歴史があります。

湯治場とうじばは、湯治を目的に長期滞留する温泉地のこと。

現存する湯治場は、古来より続く温泉地ばかりなので、泉質の良さにも期待できます。

酸ヶ湯温泉(青森県)、鉄輪温泉(大分県)など数多く現存します。

湯治宿とうじやどは、湯治を目的に滞在する人向けの宿のこと。

温泉旅館と違い、娯楽施設が無く山間僻地の質素な療養施設が多いです。

長期滞在を基本とするため、自炊場があり寝具の持ち込みも可能。

各々の病状による食事制限を、自ら自炊することで解決できるほか、普段と同じ食事をすることで心身を落ち着かせる効果もあります。

大沢温泉自炊部湯治屋 

自炊部湯治屋

駐車場から見た大沢温泉

大沢温泉自炊部湯治屋

200年の歴史が残る有名な湯治宿です。

第3駐車場まで無料、車のアクセスも安心。

大沢温泉看板

自炊部湯治屋は、その名の通り炊事場で自炊できます。

大沢温泉の看板も、年季を感じますね。

大沢温泉の館内

玄関に入ると、昭和の時間が止まったようなレトロな空間。

レトロな公衆電話

久しぶりに、緑の公衆電話を見ました。

泉質と効能

泉質
アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)
単純泉とは、様々な成分が溶け込み突出した成分がないこと。

効能
神経痛、筋肉痛、関節痛、慢性消化器病、痔疾、冷え性、うちみ、くじき、疲労回復、健康増進。

禁忌症
急性疾患、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、高度の貧血、病勢進行中の疾患、妊娠中の方は入浴に注意が必要。

入浴方法
一日あたり23回までが適当。入浴時間は、310分程度とし、慣れるに従い延長してもよい。食事前後、飲酒の入浴は避けた方がよい。

宮沢賢治ゆかりの宿

宮沢賢治の幼少期の写真

宮沢賢治が愛した宿としても有名。

宮沢賢治の少年時代の写真が残っていました。学生時代に悪ふざけをして、湯をみ上げる水車を止めてしまい、風呂場が大騒ぎになったという逸話いつわが残されてます。

居間の扇風機やタンス

待合室も、昔懐かしい演出でいっぱい。

客室

階段

かなり傾きのある階段。

本館は3階建て、フロアに8部屋あります。

廊下

私達の部屋は、3階の長い廊下を抜けた一番奥の部屋。

和室の客室

6畳和室。

  • 部屋の広さは充分。
  • 障子には、掛かりません。
  • 廊下の足音がよく聞こえます。
  • 土壁なので、隣人の声もよく聞こえます。
  • エアコンは無く、扇風機のレンタルがあります。
  • 寝具浴衣は、オプション。
  • コンセントは、1箇所だけ。
  • フリーWi-Fi です!
コンセント

大きな部屋にコンンセントが1箇所。

すでにTVと冷蔵庫で2口ふさがっています。

フリーWi-Fiは、助かります。

200年前には、考えられないサービスですね。

廊下から見る豊沢川

廊下から豊沢川の眺望。

あいにくの悪天候ですが、天気が良ければ清流です。

共同炊事場

共同炊事場

長期滞在者は、自炊可能。

簡易な炊事場と、大きな共同炊事場がありました。

電子レンジ

電子レンジは無料、ガスは有料です。

共同炊事場

共同炊事場は、学校の調理室の雰囲気。

若者達が調理していましたので、団体で楽しい使い方もできそうです。

共同トイレと洗面所

トイレ

ワンフロアに、洋式トイレが1個しかありません。

8部屋の宿泊者が、男女で共同利用するには心もとない。

風呂場にもトイレがありますので、私はそちらを利用しました。

また、洗面所はありませんので、炊事場で洗顔することになります。

売店

品揃え豊富な売店の様子

お土産から食材まで揃う売店があります。

営業時間は、7:00~21:00。

長期滞在者のために、予約すれば肉や魚も取り寄せてくれるそうです。

ビールも良心的なお値段でした。

遊歩道

勝手口

ギャラリー菊水館への遊歩道。

橋と川

外は雨。豊沢川が増水していました。

流れる豊沢川

写真左下に露天風呂があります。

丸見えでお見せできません。

風車

古びた水車。

宮沢賢治が悪戯で止めた水車でしょうか?

混浴露天風呂

大沢温泉の階段

廊下の奥に、「大沢の湯」があります。

豊沢川の自然に溶け込む混浴露天風呂です。

もちろん男女入替制です。

露天風呂の入り口

露天風呂の入口。

露天風呂の扉

脱衣場は野外にあります。

露天風呂から見える橋

露天風呂からの景色。

さきほどの橋から完全に丸見え(笑)

シャワーも石鹸もありませんが、豊沢川の自然を満喫できます。

温泉は、”あつめ”と”ぬるめ”に分かれていました。

流れる川と露天風呂

石垣をのぞくと、豊沢川が流れています。

今日は、濁流で残念。

大沢温泉のお風呂
  • 大沢の湯…豊沢川に面する混浴露店風呂。
  • 薬師の湯…シャワー、石鹸が完備されている小振りな風呂。
  • かわべの湯…女性専用露天風呂。
  • 豊沢の湯…隣接する「山水館」の近代的な風呂。
  • 南部の湯…休館中。

大沢温泉自炊部湯治屋には、5つのお風呂がありました。

お食事処やはぎ

やはぎの看板

自炊しない方には、お食事処やはぎ。

営業時間は、7:30~21:30。

居酒屋そのもので、メニューも豊富でした。

蕎麦

私達夫婦は、「朝食+夜の蕎麦付プラン」で宿泊しました。

蕎麦は、更科蕎麦田舎蕎麦から選べます。

天婦羅セット

天婦羅を追加注文しました。

朝食

こちらは、朝食。

ご飯のおかわり自由で、充分なボリュームでした。

大沢温泉のアクセス

岩手県手県花巻市湯口字大沢181
▶いわて花巻空港から車30分
▶東北自動車道 花巻南I.Cから車15分
▶JR東北本線 花巻駅からバス30分
▶東北新幹線 新花巻駅からタクシー35分

花巻駅と新花巻駅から、無料送迎バスがあります。

あとがき

大沢温泉自炊部湯治屋は、朝夕食事・寝具付きで、ひとり4,870円でした。

ビジネスホテル並みのお値段で、露天風呂の湯巡りを堪能できます。

近代的な温泉旅館を求める方には、隣接する「山水館」がおすすめ。

温泉だけ楽しみたい方は、日帰り入浴(大人700円)も可能です。

楽天トラベルで予約しました。

ただ、現地決済は現金のみですからご注意を。