対馬・壱岐・五島列島|一度は行きたい国境の島〜阪急交通社トラピックスの旅

大瀬崎断崖

NHK連続テレビ小説「舞い上がれ!

視聴して感涙された方も多いのではないだろうか。私もそのひとり、いつかは五島列島の景色を見たいと思っていた。今回、トラピックスツアーに参加し、願いを叶えることができた。

この記事では、ツアーの全容と感想を紹介。JTBクラブツーリズムも、現地ツアーは同じ。これから旅行を検討される方の参考になれば幸いです。

阪急交通社ツアー全容

▶1日目

JAL便

JALで博多空港経由、博多港へ。

博多港

乗船まで1時間もあるので…

フレッシュネスバーガーのモーニング

フレッシュネスバーガーでモーニング。

九州郵船ヴィーナス2号

九州郵船ジェットホイル「ヴィーナス2号」に乗船。

九州郵船の客室

ジェットホイルは、全席指定席。乗船を慌てる必要はない。

明太子弁当

博多空港で買っておいた、博多廊の明太子弁当。弁当は早めに食べておこう。外海そとうみは、かなり揺れる

対馬

対馬

対馬は、九州最北端に位置し、韓国まで49.5kmという国境の島。大陸から青銅器文化、稲作、仏教、漢字が伝わる窓口になった。固有種のツシマヤマネコや対馬馬たいしゅうばが生息する。

対馬港

2時間で対馬厳原港へ。

対馬港

対馬は釜山まで約50km、韓国との国境にある島。日本で3番目に大きい島でもある(1位:佐渡島、2位:奄美大島)

対馬の街と東横INN

失礼ながら、街は意外にも近代的で驚いた。

対馬紅茶紅ふうきと藻塩のプレゼント

阪急交通社から、対馬紅茶藻塩もしおのプレゼントを頂く。

日本三大墓所・万松院

万松院

観光は万松院ばんしょういんから。万松院は、対馬藩を治めた宗家そうけの菩提寺。日本三大墓地(金沢=前田藩、萩=毛利藩)のひとつである。

万松院の大スギ

まず、樹齢1,000年杉を横目に、132段の石段を登る。まあまあの段差だ。

三具足

朝鮮王国より奉納された三具足。国宝になってもよいほどの逸品らしい。

上見坂公園

兵舎跡

上見坂かみざか公園は、明治期の要塞跡や兵舎跡が残っている。ロシア攻防の要だったが、幸い使用されずに役目を終えた。

万関橋

万関橋

万関橋まんぜきばしは、船の通り道として人工的に造られた運河。この運河により、対馬が南北に分断された。

烏帽子岳

烏帽子岳の階段

烏帽子岳えぼしだけに登る。頂上まで60mを階段であがる。

烏帽子岳からの眺望

複雑に入り組んだリアス式海岸の絶景を、頂上から眺めることができた。

本日のツアー終了、夕食はフリーになる。

海風商事

夕食は、Google検索し、海風商事 (google評価4.2)へ行ってみた。

海鮮バーベキュー

海鮮バーベキューの店だった。大阪の海鮮物産展にも頻繁に出展されているそうだ。

山ちゃん

続いて、2軒目に山ちゃん (google評価3.3)に行ってみた。対馬名物の穴子が食べたかった。

アナゴフライと刺身

黄金アナゴのフライ、これはおいしい。刺身の2点盛り(ひらす・やず)も甘くて新鮮だった。満足だ。

1日目 10,000歩・7km(階段多い)

▶2日目

東横INNの朝食会場

2日目。東横INNの朝食会場は、ほぼ満席。

朝食バイキング

やむなく部屋に持ち帰って食べた。

送迎マイクロバス

港までマイクロバスの送迎付き。ちなみに某旅行会社のツアーは、港まで1.2kmを歩いていた。これはポイント高い。

壱岐

壱岐

壱岐は、「神々の島」と呼ばれ、古事記こじきの世界にも登場する。神社密度が日本一の島で、月讀つきよみ神社の総本社がまつられている。2023年は、壱岐ウルトラマラソンが開催された。

対馬港のフェリーちくし

九州郵船フェリー「ちくし」に乗船。対馬から壱岐芦辺港まで、2時間の船旅。

フェリー二等客室

二等客室で雑魚寝部屋。

荒波の様子

対馬海峡は、あいにくの時化しけで3mの高波。船内を撮影しようとしたが、大きな揺れでまともに歩けない。

壱岐港

揺れるなか、なんとか壱岐に入港。少し船酔いした。

鬼凧がプリントされた観光バス

鬼凧のプリントが格好いい観光バスで、壱岐ツアー開始。

豪華な壱岐牛の昼食

昼食は、うに飯と壱岐牛陶板焼き。もっと質素な昼食を想像していたが、予想に反してボリュームがあり、壱岐牛もおいしかった。

昼食会場からの絶景

窓から、壱岐の「松島」と称される絶景。松島は、少々言い過ぎのような気もするが…

猿岩・黒崎砲台跡

猿岩

猿岩さるいわは、高さ45mの玄武岩。皆の第一声は「大きい!」。写真では分かりづらいが、本当にでかい。確かに、猿の横顔に見える。

砲台跡

こちらは、黒崎砲台跡。地下7階の深さがある砲台。幸いこれも使用されることなく解体された。

月讀神社

月讀神社の参道

月讀つきよみ神社は、壱岐随一のパワースポット。天照大御神の次に産まれた、月讀命つくよみのみことが祀られている。

月讀神社総本社

参道を登ると、全国に点在する月讀神社の総本社がある。神話に詳しくないので知らないが、格式の高い神社のようだ。

左京鼻

左京鼻

左京鼻さきょうばなは、壱岐の景勝地。「観音柱」と呼ばれる玄武岩が、海の中から突き出している。

左京鼻の断崖絶壁

これも写真では分かりづらいが、吸い込まれそうな断崖絶壁に足がすくむ。

はらほげ地蔵

はらほげ地蔵

はらほげ地蔵は、満潮時に海の中に沈むお地蔵さん。いつ、何のために作られたのか定かではないようだ。

はらほげ地蔵のお腹の穴

可愛らしいお地蔵さんのお腹に穴が空いている。「はらほげ」とは、腹に穴を開けるという方言。

小島神社

小島神社

こちらは、干潮時になると歩いて渡ることができる小島神社。壱岐の「モンサンミッシェル」と称されるそうだ。モンサンミッシェル…とは、また随分と大きくでたな。

酒蔵見学

ツアーに余剰時間ができたらしい。地酒の蔵を見学することになった。結局、お土産にお酒を購入している人が多かった。規定ルートか?

九州郵船フェリー

港に戻り、本日2回目のフェリーに乗船。朝の船酔いが残っていて、少々憂鬱ゆううつ

フェリー二等客室

二等客室で、2時間30分の船旅。

波葉の湯

20:30 博多港に戻ってきた。

夜行フェリーは、23:45出航。出航まで3時間あるので、ターミナルに隣接する温浴施設で汗を流すことにした。波葉なみはの湯(大人950円、土日祝1,050円)はおすすめだ。

2日目 8,000歩・5km

フェリー太古

フェリー太古

本日、3回目のフェリー。

野母商船のフェリー太古たいこは、博多~五島ごとう列島を結ぶ定期フェリー。所要時間は、片道8時間30分のロングクルーズで、快適な船旅が楽しめる。名前から想像する古びた船舶ではなく、近代的な旅客フェリー。

フェリー太古の詳しい記事はこちら。

五島列島

五島列島

五島列島は、200以上の島々からなる。五島市の福江島が政治経済の中心地。世界遺産を構成する4つのキリシタン集落が含まれる。五島牛、五島うどん、ミズイカ、かんころもちなど、グルメやスイーツが豊富。バラモンだこ、サンゴの民芸品や、椿油つばきあぶらの特産品が有名。

▶3日目

福江港

3日目、福江港に入港。フェリー太古の船旅は快適だった。

五島市の人口は、現在約35,000人。毎年200人の移住者が来る、近年人気の島になった。

漁師食堂

早速、漁師食堂で朝食をとる。

刺身定食

新鮮なアジの刺身とキビナの味噌汁がうまい。さすがに漁師食堂。

スキンケアのプレゼント

朝食会場で、クイズ大会が開かれた。妻がクイズに当選し、Ontsubakiスキンケアを頂いた。妻はかなりご機嫌なようす。

売店

玉之浦椿たまのうらつばきは、五島の固有種。ツアー客向けの食堂のため、売店も併設されている。

井持浦教会

井持浦教会

井持浦いもちうら協会は、日本最古のルルドを持つ協会。ルルドは南フランスの地名で、聖母マリアに聖水を示された少女がいたことから、カトリックの聖地になった。ルルドの泉は奇跡の水と言われる。

ルルド

井持浦協会のルルドは、125年前にフランスから寄贈されたもので、五島列島の見どころのひとつ。

大瀬崎断崖

大瀬崎断崖で記念撮影

大瀬崎断崖は、東シナ海と大瀬崎おおせざき灯台を一望できる展望台。今回のツアーで、一番訪れたかった場所だ。舞ちゃんと貴司くんを思い出す。感慨深い。

大瀬崎灯台

九州で最も遅く夕日が沈む灯台。しかし、灯台ふもとまでは徒歩で往復1時間かかる。ツアー時間の都合で、灯台麓まで行けず残念。

高浜ビーチ

高浜ビーチの白い砂浜

高浜ビーチは、日本一美しいとも称されるビーチ。

高浜ビーチの波寄せる砂浜

たしかに日本最南端の波照間島にあるニシ浜にも匹敵する。透き通ったパステルグリーンのグラデーションが美しい。

ふるさと物産館とバラモン凧

昼食は、ふるさと物産館へ移動。

五島豚の昼食

五島豚しゃぶしゃぶと鬼鯖寿司おにさばずし。個人的に鯖寿司が苦手なのだが、今回も豪華な食事に満足だ。

堂崎天主堂

堂崎天主堂の全景

堂崎どうざき天主堂は、五島列島キリシタンの歴史を紹介する資料館。海に隣接するキリシタン庭園が見どころ。

五島コンカナ王国

コンカナホテルのプール

本日の宿泊は、島内で唯一の温泉があるコンカナ王国。リゾート感あふれるホテルだ。

コンカナ王国にあるワイナリー

チェックイン後は自由行動。敷地にある五島ワイナリー。

ワインの試食中

飲めないのに、ワインの試飲中。

鬼岳散策コース看板

鬼岳おにだけの展望所まで、トレッキングに挑戦してみた。

鬼岳展望所からの雄大な景色

展望所から、鬼岳を望む絶景に満足!

懐石料理の夕食

夕食は、豪華な懐石。はこふぐの味噌焼は五島の珍味。五島牛五島うどん五島三菜御飯も出てきた。ツアーの食事はいずれもおいしかったが、この懐石が一番だな。

鬼岳の湯

ホテル敷地内に温泉がある。鬼岳の湯は、有馬温泉と同じ泉質。天然露天風呂とサウナが最高だった。

3日目 10,000歩・7km(展望所は自由)

▶4日目

朝食のバイキング

翌日の朝食は、ホテルのビュッフェ。品揃えも豊富で、朝から食べ過ぎた。

鬼岳

鬼岳からの五島市の眺望

鬼岳は、福江島のシンボル。昨日の自由時間に登山したが、本日も天気がよくて素晴らしい眺望。五島列島を、まるごと眺めることができる。

鉄球のオブジェ

道中で、なにやらGANTZのような鉄球。

鉄球のオブジェの穴

穴から覗いてみてください…

鐙瀬溶岩海岸

鐙瀬溶岩海岸

鐙瀬あぶんぜ溶岩海岸は、火山活動で造られた複雑な海岸の景勝地。

展望所から眺める鬼岳と高級ホテル

展望所から、先ほど登頂した鬼岳と、1泊10万円の「五島リトリートray」ホテルが見える。

九州商船フェリー

いよいよ離島ツアーも終了。

福江港から長崎港へ戻るため、九州商船フェリー「椿つばき」に乗船。

客室と毛布

2等客室だが、毛布は無料(九州郵船・・は、毛布1枚50円だった)

あごスープと椿の飴

阪急交通社より、あごスープ椿の飴のプレゼントを頂いた。

ボンバルディア機

現地解散し、長崎空港からボンバルディア機で伊丹空港へ。

4日目 6,000歩・4Km

阪急交通社ツアースケジュール

ツアースケジュール

一度は行きたい九州離島大周遊の旅4日間

壱岐・対馬・五島列島

(3泊目コンカナ/伊丹発着)

以下、スケジュール表を抜粋。

往路伊丹空港 → JAL2051 → 福岡空港
   07:05                   08:20   
復路長崎空港 → ANA788 → 伊丹空港
   17:35                  18:55   
スケジュール表

1

◆1日目昼食は、伊丹空港でご準備ください。 
伊丹空港⇒福岡空港=博多港~九州郵船・ジェットフォイル(約2時間15分)
【対馬】厳原港=◎日本三大墓所・万松院(対馬を治めた宗氏の菩提寺約30分)
[絶景]〇上見坂公園(明治期の要塞跡が残る約25分)=△万関橋
[絶景]〇烏帽子岳(リアス式海岸を望む圧巻の景色約30分)
対馬島内(17:30~18:00着)<泊>
<バス走行距離:約88Km>
◆ご夕食は各自お済ませください。

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2

ホテル(7:30~8:00発)
厳原港~九州郵船・フェリー(約2時間15分)
壱岐・芦辺港=☆壱岐特産品のお買い物=★壱岐牛とうに飯のご昼食
〇猿岩・黒崎砲台跡(自然の力で作られた猿に似た岩約20分)
〇月讀神社(壱岐を代表するパワースポット約15分)
[絶景]〇左京鼻(壱岐を代表する景勝地約20分)
〇はらほげ地蔵(約10分)
[パワースポット]〇小島神社<約40分>=郷ノ浦港~
<九州郵船・フェリー約2時間30分>~博多港
<野母商船・フェリー太古>
~船中(約8時間半)<泊>
<バス走行距離:約48km>
【フェリー太古について】
船内設備:シャワールーム(男女各2個)
船室設備:テレビ、折りたたみ式テーブル、コンセント、スリッパ、タオル類、寝間着、歯ブラシ等のアメニティ類は各自ご用意ください。





×

3

<野母商船・フェリー太古>
~五島列島・福江港(8:15着)
★漁師食堂(新鮮な海の幸のご朝食)
[絶景]〇大瀬崎断崖(五島列島を代表する景観約20分)
○井持浦教会(日本初のルルド約15分)
〇高浜ビーチ(五島一美しい約15分)
★五島豚しゃぶしゃぶと名物鬼鯖寿司のご昼食
☆酒蔵見学(焼酎工房を見学)
◎堂崎天主堂(五島列島のキリシタンの歴史を紹介する資料館約30分)
五島列島・福江島内(16:00~16:30着)<泊>
<バス走行距離:約84km>






4

ホテル(9:00~9:30発)
[絶景]〇鬼岳(福江島のシンボル約30分)
○鐙瀬溶岩海岸(火山活動で形成された複雑な海岸)
<九州商船・フェリー約4時間20分>
長崎港=長崎空港⇒伊丹空港
<バス走行距離:約15km>



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×
 
※移動マークの説明( =バス ~水上交通 …徒歩 ⇒飛行機 ≡JR ∫ロープウェイ )

宿泊ホテル

以下、宿泊ホテル表を抜粋。

1泊目東横INN対馬厳原
〒817-0021:長崎県対馬市厳原町今屋敷771-1
TEL:0920-53-6145
2泊目フェリー太古
/ツイン個室
TEL:0570-01-510
3泊目五島コンカナ王国
〒853-0013:長崎県五島市上大津町2413
TEL:0959-72-1348

≪国内旅行≫登山・温泉・おひとり参加限定など、テーマ別ツアーが満載!

あとがき

ツアーの基本旅費は、大人ひとり@100,000円。今回は、旅行支援「長崎しま旅助成金」@14,500円が差し引かれ、@85,500円だった。

最後に、ツアーの感想。

良い点
  • 個人で移動することを考えると、お手軽でリーズナブル
  • 船に5回乗船しますので、船旅が好きな人にお勧め。
  • フリー時間、フリー食が多く、団体行動が苦手な人もOK。
残念な点
  • 対馬は国境の島。釜山が見える島北部に訪れない。
  • 五島列島は世界遺産の島。構成資産にひとつも訪れない。
  • 大瀬崎灯台麓まで往復1時間。時間の都合で見下ろすだけ

「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産は、以下の通り。

長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産

〇大浦天主堂(長崎市)
〇外海の出津集落(長崎市)
〇外海の大野集落(長崎市)
〇黒島の集落(佐世保市)
〇原城跡(島原市)
〇平戸の聖地と集落(春日集落と安満岳)(平戸市)
〇平戸の聖地と集落(中江ノ島)(平戸市)
野崎島の集落跡五島列島
頭ヶ島の集落五島列島
奈留島の江上集落五島列島
久賀島の集落五島列島
〇天草の崎津集落(熊本県)

五島列島の世界遺産は、また日を改めて挑戦したい。