
転職や早期退職を考える会社員の方は多いと思います。
「退職理由」が2種類あることはご存じでしょうか?
退職理由は、自分で任意に決めることができません。
この記事では、2種類の「退職理由」について解説しています。
失業手当の金額は、退職理由で大きな差が生れます。
知っていると得しますが、知らないと大きく損します!
退職前に必ず確認しておきましょう!
- これから退職を検討している方
- 失業保険をお得に貰いたい方
- 失業手当の金額を知りたい方
退職理由
退職理由によって失業手当の金額が2倍以上変わります。
◎会社都合で辞めるのが得策です!
退職すると、会社から離職票を受け取ります。
離職票の提出先は下記の通りです。
- 転職する方⇒新勤務先へ雇用保険被保険者証と併せて提出する
- 失業手当を受ける方⇒ハローワークへ提出

離職票をハローワークへ提出します。
離職票には退職理由が記載されています。
「自己都合」か「会社都合」のどちらかです。
会社都合で辞めると、自己都合で辞めるよりかなりお得です!

会社都合がお得です!
自己都合退職
一身上の都合による退職 転職、結婚、出産、病気、介護など。
「自己都合」とは、労働者に帰すべき事由による退職です。
会社都合退職
倒産、解雇(自己の責めに帰すべき事由を除く)、早期退職制度、会社規定など。
「会社都合」とは、労働者の意思とは関係なく、会社の業績や経営状態に起因する退職です。
私の勤めていた会社では、55歳まで働くと無条件で「会社都合」で退職できる「会社規定」がありました。私は54歳で早期退職しましたので「自己都合」で退職することになりました。
失業手当の金額
具体的に失業手当の金額を見てみましょう。
失業手当の日数
失業手当を貰える日数です。
退職理由と被保険者期間(就労していた期間)で決まります。


20年以上働くと受給日数に大きな差が開きます。
・自己都合=150日
・会社都合=330日
失業手当の日額
1日当たりの基本手当日額です。
日額は、離職日の直前6か月に毎月支払われた賃金合計(除く賞与)を、180で割って算出した「賃金日額」の約50%~80%(60歳~64歳は45~80%)です。賃金の低い方ほど補償率が高くなっています。
基本手当日額には上限額が定められており、会社員時代に高収入であった場合でも、基本手当日額を超える支給はありません。
基本手当日額の上限額は下記の通りです。
30歳未満 | 6,760円 |
---|---|
30歳以上45歳未満 | 7,510円 |
45歳以上60歳未満 | 8,265円 |
60歳以上65歳未満 | 7,096円 |

日額は上限があることに注意です。
失業手当の総額
失業手当の総額=日数×日額
<例>賃金日額2万円で勤続20年以上の50歳
△自己都合=8,265円×150日=1,239,750円
◎会社都合=8,265円×330日=2,727,450円

自己都合と会社都合で倍以上の差額です!
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不正受給
不正行為で手当を受けたり、受けようとした場合は、以後の手当を受けることが出来なくなり、既に受けた手当の返還を命じられます。
更に、既に受けた金額の2倍相当の納付を命じられます。
いわゆる3倍返しです。

不正受給すると3倍返しです。
まとめ
退職理由の自己都合と会社都合では、失業手当の金額に大きな差が開きます。
少しでも得するためには、なるべく会社都合で退職することです。
退職前に会社規定を確認しておきましょう。
最後に、失業手当は誰でも貰えるわけではありません。
詳しい受給資格については、別記事でで解説しています。
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