「JALどこかにマイル」長崎空港編。
長崎は、大好きな街。
世界遺産、夜景、温泉、離島、ハウステンボス、何度訪れても飽きません。
今回のフライトは、残念ながら夜の便。
翌朝、路面電車一日乗車券を使って、どれだけ観光できるのか挑戦してみました。
長崎市内観光のモデルコースとして参考になれば幸いです。
一日乗車券で長崎市内観光
早朝、まず一日乗車券を購入しました。
大人600円。1回の運賃140円ですから、5回乗れば元が取れます!
ちんちん電車。懐かしい響きです。
9:00 長崎駅をスタートしました。
出島
出島は、江戸時代に作られた人工の島。鎖国時代、唯一海外との接点として重要な役割を果たしました。1636年に江戸幕府の命令で長崎湾内に建設され、ポルトガル人居留地として使用されていましたが、1641年からオランダ人だけが貿易を行うことが許されました。「蘭学」と呼ばれる西洋学問の基礎になっています。扇形構造の出島は、全長120m、幅75mの小さい島。現代においては、復元されて当時の建物や生活様式を伝えています。
9:30 出島。
鎖国時代、日本で唯一の貿易港だった出島。
鎖国時代の蔵や街の様子が、忠実に復元されています。
出島のなかにあった「長崎内外クラブ」は、レストランに改築されています。明治時代の調度品や天井の唐紙も再現されて、素敵な空間に仕上がっています。
長崎名物「長崎ミルクセーキ」を注文してみました。長崎のミルクセーキは、飲むのではなく、食べるものなんですね。
大浦天主堂
大浦天主堂は、日本最古のキリスト教聖堂のひとつ。正式名称は、日本二十六聖人殉教者聖堂。幕末開国後の1864年に建立され、西洋との交流を再開した象徴的な建物とされています。ゴシック様式建物と美しいステンドグラスが特徴的です。世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の一部として登録され、キリスト教伝来や潜伏キリシタンの歴史を学ぶ重要な場所として高く評価されています。
11:00 大浦天主堂までの長い坂道。途中で、南山手プリンのお店を見つけました。目的地に着く前から、プリンをいただきます。食べてばっかりですが、濃厚なプリンとキャラメルが、フレーバーに絡んで美味しかった。
大浦天主堂は、日本に現存する最古のキリスト教建築物。豊臣秀吉の命令で、日本で最初に磔で処刑された26人のカトリック信者に捧げられた教会です。修学旅行で絶対に訪れる定番中の定番ですね。
グラバー園
グラバー園は、明治時代に外国人居留地として建設された西洋建築の庭園です。スコットランド出身の商人トーマス・ブレーク・グラバーの邸宅は、現存する日本最古の木造洋風建築で重要文化財に指定されています。長崎の異国文化を体感できる施設は、広い庭園に面した洋風テラスや柱が特徴的で、長崎港を見渡せる絶景ポイントとしても知られています。季節ごとに花が咲き誇るようすは、訪れるものを楽しませてくれます。2015年に、グラバー邸は「明治日本の産業革命遺産」として世界文化遺産に登録されました。
スコットランド出身のグラバー親子は、修船場や炭坑の開設など、日本の近代化に功績を残しました。ブラバー園はとても敷地が広く、グラバー邸・リンガー邸・オルト邸をすべて観てまわるのに、1時間も要しました。長崎港を見下ろすと。三菱長崎造船所の世界遺産「電動ジャイアント・カンチレバークレーン」も見えました。
四海樓
グラバー園から坂道を降りてくると、四海樓が営業しています。四海樓は、長崎ちゃんぽん発祥の店。
こちらで昼食をとります。平日にも関わらず、満席で30分待ち。スープがまろやかで優しい味の長崎ちゃんぽん。1,200円でした。
オランダ坂
オランダ坂は、東山手地区にある石畳の坂道。異国情緒漂う長崎の歴史を感じられる場所です。かつてこのエリアに外国人居留地があったことに由来し、西洋人全般を「オランダさん」と呼んでいたことから名付けられました。石造りの塀やレンガ造りの建物に囲まれており、明治時代の外国人居留地時代の雰囲気を色濃く残しています。
14:30 オランダ坂。
修学旅行で来ましたねぇ。坂道を上がっても大学しかないので、さっさと退散することにしました。
めがね橋
眼鏡橋は、中島川にかかる石造りのアーチ橋で、日本最古のアーチ式石橋のひとつとして有名です。1634年に興福寺の住職・黙子如定によって架けられ、長崎の歴史的シンボルになっています。橋が川面に映る姿が眼鏡のように見えることから「眼鏡橋」と呼ばれるようになりました。長さ22m、幅3.6m、高さ5.5mの橋は、当時の石工技術の高さを示す貴重な建築物で、国の重要文化財に指定されています。
15:00 めがね橋。
中島川に架かる、日本最古の石造二連アーチ橋。当日は、大勢の修学旅行生たちが、川面に映る眼鏡の写真を撮影していました。
橋の周辺には「ハートストーン」と呼ばれるハート型の石が埋め込まれているそうです。これを見つけると恋愛が成就すると言われていますので、時間が許す方は探してみてください。
亀山社中記念館
亀山社中記念館は、坂本龍馬ゆかりの地で、日本最初の株式会社「亀山社中」の跡地に建てられた記念館です。亀山社中は、坂本龍馬が幕末1865年に設立した組織で、土佐藩を中心とする志士たちが集まり、海運業や貿易を通じて日本の近代化に貢献しました。明治維新に大きな影響を与えた彼らが使用していた道具や史料、写真などが展示されています。
16:00 亀山社中記念館。
狭い路地と坂道で道に迷い、かなり観光時間をロスしました。坂本龍馬も歩いていた道だと思うと、感慨深いものがあります。
坂本龍馬ゆかりの亀山社中。日本最初の商社は、のちの海援隊になり、激動の日本に大きな影響を与えました。坂本龍馬の等身大ポスターと記念撮影もできますので、歴史ファンには外せないスポットだと思います。
平和公園
平和公園は、1945年8月9日に投下された原子爆弾の犠牲者を追悼し、平和への願いを込めて作られた公園です。1955年に開園、平和への誓いが世界に発信されています。高さ10mの象徴的な平和祈念像は、右手を天にかざして核の脅威を示し、左手を水平に伸ばして平和を象徴し、目を閉じて犠牲者への祈りを捧げています。像の前にある「平和の泉」は、被爆時に水を求めながら命を落とした人々への哀悼の意を表す場所です。
17:00 夕方の平和公園は、外国人と修学旅行の学生でいっぱいでした。
駅から50mにある「原爆落下中心地」にも足を運びました。
グラウンド・ゼロ。1945年8月9日11時2分。原爆が落とされた場所です。上空500mで爆発し、一瞬でたくさんの命が犠牲になりました。
平和公園は、黒御影石の碑が立つ公園として被爆の記憶を未来に伝え、核兵器のない世界を訴える象徴的な場所で、観光客が必ず立ち寄る場所になっています。また、市民の憩いの公園になっていることも付け加えておきます。
タイムテーブル
一日乗車券でめぐった観光地です。
- 9:00長崎駅
- 9:30出島駅
◆出島 - 11:00大浦天主堂駅
◆大浦天主堂
◆グラバー園
◆四海樓 - 14:30メディカルセンター駅
◆オランダ坂 - 15:00めがね橋駅
◆めがね橋 - 16:00新大工町駅
◆亀山社中記念館 - 17:00平和公園駅
◆平和公園 - 18:00長崎駅
7回乗車し、元は取れました!
ただし、20,000歩以上も歩く慌ただしい観光でしたが…
長崎市の夜景
夜は、長崎の夜景も見ておきたい。昼間にたくさん歩きましたが、まだまだ元気です。
長崎市は、函館市、神戸市と並んで三大夜景地のひとつ。JR西九州新幹線の開業で、駅の周辺がさらに明るく輝き、夜景もパワーアップしているように感じました。
実は、展望台にも「ハート」があります。丸形のフットライトが並ぶなか、ひとつだけハート形のフットライトが埋め込まれています。
見つけました!
軍艦島
ついでに、翌日の端島(通称:軍艦島)も追記しておきます。
長崎の端島(通称:軍艦島)は、沖合約4.5Kmに位置する無人島。日本海軍の軍艦「土佐」に似た外観から「軍艦島」と呼ばれるようになりました。かつて石炭の採掘で栄え、日本の近代化を支えた島は、2015年に「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録されました。昭和30年代には約5,300人の住民が暮らし、人口密度世界一とも言わた島内には、高層の鉄筋集合住宅、学校、病院、映画館などの生活施設が残されています。
軍艦島クルーズに参加し、海の上から軍艦島を眺めます。本当に軍艦に見えますね。
そして、軍艦島に上陸。日本最古の鉄筋マンションは、すでに築100年。廃墟になった無人島は、老朽化による安全対策のため、立ち入りできる区域が制限されています。荒々しい自然と共存しながら近代化を支えた姿を現代に伝える軍艦島は、建築物を保存する術がなく、朽ち果てるのを見守るだけです。
あとがき
今回も、長崎の旅を満喫できました。
空港のレストランで目に付いたプラカード。
「また来てね❤長崎」
「はい、また来ます。」