40代に戻れたらどう生きたいか?
物事をすぐにやらず、先延ばしにしてきた人達の後悔ランキング。
後悔を3つに分けて紹介します。
①仕事編
②人間関係編
③お金編
最後に、2種類の後悔と2種類の対処法を紹介しています。この記事で、40代にやっておけばよかったことに気付くはずです。
・後悔したことがある人
・他人の後悔に興味がある人
・FIREを目指している人
①後悔ランキング(仕事編)
40代を振り返って後悔していること
- 自分の時間を犠牲にして、身を粉にして働いた 41.5%
- 自分のやりたいことを仕事にしなかった 20.1%
- 意識高い系になっていた 19.4%
- 熱心に仕事に取り組まなかった 15.7%
- 自己啓発本を読み漁ったが活かせなかった 11.9%
- 部下にハラスメントをしてしまった 6.4%
- 無駄な人脈づくりに励んだ 6.2%
- 上司に媚びへつらった 3.8%
- 出世争いに明け暮れた 3.8%
- 意味のないセミナーや講習に傾倒した 3.6%
後悔の結果
- 生涯収入で大きく損をした 29.9%
- つまらない仕事を我慢し続けて、自分の人生は空疎だ 18.6%
- 自分から会社名を取ったら何も残らない 16.8%
- 再雇用、再就職で苦労している 11.7%
- 仕事を通じた人間関係は、信用できない人ばかりだ 9.4%
- 老後資金の勘定を誤り困窮している 8.2%
- 苦労を避けてきたため空虚な思い出しかない 5.3%
- 同僚から距離を置かれている 3.9%
40代に戻れたらどう生きたいか?
- 退職後に活かせる専門性を身に付ける 44.8%
- 健全な友人関係の構築 27.3%
- 成功体験の積み重ね 21.5%
- 業務へのコミットメント 18.6%
- 転職によるキャリアアップ 11.0%
- 出世争い 6.5%
- FIREを目指す 6.4%
具体的な意見
- 長期的な自分のキャリアをどう形成するか真剣に考えるべきだった。
- 出世競争を頑張ればよかった。
- 仕事とお金以外に人生で大切なものに気付くべきだった。
- 40代では手遅れなことがたくさんある。
- 30代までに知見や能力を蓄積するべきだった。
- 努力のわりに成果を上げることができなかった。
- 人事評価や役職に反映されなかった。
- 資格を活かすことができなかった。
②後悔ランキング(人間関係編)
夫婦関係
- もっと旅行や食事をすればよかった 28.9%
- 会話が少なかった 28.1%
- 家事を任せきりだった 25.5%
- 子育てを任せきりだった 25.3%
- 誕生日祝いやホームパーティなど活発に催すべきだった 12.3%
- 結婚したらよかった 8.2%
親子関係
- もっと親の顔を見に行くべきだった 34.2%
- 贅沢な旅行や食事に連れて行きたかった 26.1%
- 葬式や遺産相続の内容を話し合っておくべきだった 14.6%
- 子供はいない 14.3%
- 仕送りをしてあげればよかった 6.7%
- お金を貰い過ぎた 3.6%
友人関係
- 趣味を共有できる仲間をつくらなかった 28.9%
- 職場の仲間とビジネスライクな付き合いしかしなかった 28.1%
- 同窓会に行かなかった 25.5%
- 休日はいつも一人でいた 25.3%
- 転職や転勤のたびに人間関係をリセットしてしまった 12.3%
- 親しい友人に不遜な態度を取って疎遠になった 8.2%
③後悔ランキング(お金編)
40代に使い過ぎたお金
- 食事、外食費 29.0%
- 交際費 21.4%
- 趣味 15.7%
- 洋服代 15.1%
- 教育費 13.1%
- 住宅費 13.1%
40代に使えばよかったお金
- 投資 57.6%
- 旅行 24.1%
- 趣味 19.1%
- 教育費 17.4%
- 書籍代 12.3%
- 交際費 6.5%
(※出典:PRESIDENT会員アンケート結果/複数回答)
後悔の種類
3つに分けて後悔を見てきました。
後悔の学術的な定義は、次の通り。
後悔には、2種類のタイプがあります。
過去展望の後悔
まず、過去展望の後悔。
「こんなことなら〇〇しておけばよかった」という過去の出来事に対する後悔。
アンケートから、40代にやらなかったことを後悔していることが分かります。
未来展望の後悔
次に、未来展望の後悔。
「〇〇しなかったら、悪い結果になるかもしれない」という、未来の悪い結果を想像すること。
後悔を回避するために必要なのは、この「未来展望の後悔」です。
「もしも、これをやらなかったら?」
漫然と先送りし、途中で辞めてしまう前に、考える癖をつけましょう。
後悔の対処法
最後に、後悔の対処法について。
対処法にも、2種類あります。
ポジティブ対処法
結果を受け入れ、反省して後悔から学ぶこと。
後悔が低減します。
教訓にして同じ失敗を繰り返さず、より良い未来に繋げることができます。
ネガティブ対処法
自分を責め、自己正当化したり、何もしないこと。
後悔を活かせませんが、辛い気持ちを落ち着かせることができます。
研究から、一定の法則が判っています。
やらなかった後悔は、やった後悔より大きくなるようです。
少しでも後悔を減らしたいなら、自身の傾向を把握しておきましょう。
やらずに後悔することが多いなら、とりあえず挑戦してみる癖をつけてみては如何でしょうか。
あとがき
今回のアンケート結果、私自身は違和感を感じるものでした。次の3点に絞って異論を唱えます。
40代では手遅れなことが沢山ある?
大器晩成の著名人として、もっとも有名なひとりは「カーネル・サンダース」でしょう。
幼少の頃から働き始めますが、数々の挑戦と失敗を繰り返します。
65歳で破産状態に陥りますが、破綻したレストランで人気メニューだったフライドチキンを、フランチャイズという仕組みで世に広めていきます。
「ケンタッキー・フライドチキン」が世に知られるようになったのは、彼が70歳を超えてからでした。
カーネル・サンダースの言葉です。
人生は自分で作るもの。遅いということはない。
つまらない仕事を続けて人生は空疎だ?
組織に所属して給料という対価を得ている限り、仕事に全力を尽くすのは当然です。
・会社は株主のもの
会社は、株主のものです。
株主の意向を受けて、経営陣は会社の舵取りをします。
従業員は、組織の方針に沿って与えられた目標を、必ず達成しなければなりません。
与えられた目標は責任計数であり、自分が未達になると方針の根幹が揺るぎます。
嫌なら、起業しましょう!
・頑張るベクトル
40代に戻れたら、出世競争を頑張るという意見にも疑問です。
顧客本位(外的営業)に徹していたら、出世競争(内的営業)には勝てません。
出世したいなら、顧客の評価ではなく、上席の評価です。
綺麗ごとではありません。
「半沢直樹」というドラマが流行しましたが、金融業界では当たらずとも遠からずの世界でした。
出世しても天狗にならず、部下にハラスメントをせず、リーダーシップも発揮できる素晴らしい人材は稀に存在します。
そんな尊敬できる会社員を目指すのであれば、否定はしません。
ただ、勤めている会社が世の中の全てではないことに目を向けてみましょう。
やっておけばよかった?
そもそも「やっておけばよかった」と後悔する人。
たとえ40代に戻ったとしても、結局のところ何もしないと思います。
会社員時代、仕事ができる連中は、つまらない仕事ほど処理が速いと思ったものです。
仕事には、優先順位を付けろと言われます。
<緊急と重要> | 重要度 低い ↘ | 重要度 高い ↗ |
---|---|---|
緊急度 低い ↘ | ① ↘ | ③ → |
緊急度 高い ↗ | ② → | ④ ↗ |
緊急度も高く、重要度も高い④を優先するのは分かり切っています。
しかし、仕事の速い連中は、特に①の処理が速かったものです。
メールを開いたとき、指示を受けたとき、即座に処理して報告をします。
理由は、もう一度メールを見たり、指示を思い返す時間がもったいないからです。
ここまで、物事をすぐにやらず、先延ばしにしてきた人達の後悔を見てきました。
後悔しないよう、思いついたことは即座に取り組む習慣を身に付けたいものですね。