年齢とともに、記憶力が低下したとお悩みのあなた。
心配はいりません。
子供の頃に比べ、記憶する情報量が多くなっただけです。
子供の世界は、ほぼ学校と家庭だけ。
大人の世界は、目の回るような情報社会。
取捨選択するだけでも大変なものです。
人が短時間で覚えられる記憶は7つまでという理論があります。
「マジカルナンバー7の法則」
人の記憶は容量が限られており、あとは、いかにして記憶を定着させるか。
この記事では、記憶を定着させる方法を紹介します。
マジカルナンバー7
正式には、「マジカルナンバー7±2の法則」。アメリカの心理学者ジョージ・ミラー教授が提唱。人が瞬間的に記憶できるのは、7±2個(5~9個)までというもの。
目や耳から入る感覚記憶は、1秒で消失します。
それを覚えようとしても、瞬間的に記憶できるのはせいぜい7つ程度。
これを短期記憶と呼びます。
短期記憶さえも、覚えていられるのは、ほんの30秒から数分程度です。
長期記憶の種類
一方で、長期記憶は、長い時間記憶ができます。
それは、数時間程度から一生忘れない記憶まで、3種類あります。
①手続記憶
体で覚える記憶。スキル、ノウハウ、食事、運転など。
②意味記憶
必要なときだけ覚えて、必要なときに取り出せる記憶。歴史の年号、宿泊ホテルの部屋番号、駐車場の場所など。
③エピソード記憶
過去の経験や出来事の記憶。幼少の頃の思い出、恋愛、旅行、事故など。
長期記憶に定着させる方法
それでは、積極的に長期記憶に定着させるには?
方法は3つあります。
①感情
脳に、この情報は大切だと認識させること。
繰り返し入ってくる情報を、脳が大切な情報だと判断します。トイレの壁に英単語を貼りだすのも効果的。目にするたび、脳が重要な情報だと認識します。逆に、勉強したくないと思いながら単語を覚えても、脳が大切な情報として受け止めてくれません。
②出力
脳から、情報を取り出すこと。
特に、他人に教える作業が効果的です。覚えたいことがある場合は、他人に教えることで、記憶に定着します。
③休息
脳の休息をとること。
休息を挟まずまとめて勉強する「集中学習」と、休息をとる「分散学習」では、後者のほうが記憶の定着率が高いという報告があります。脳の休息には、質の高い睡眠が一番。試験前は、徹夜より、睡眠をとることが大切です。
記憶の反対に、捨てることも大切な気がします。ミニマリストがヒントになるかもしれません。