
世の中には、たくさんのクレジットカードが流通しています。
比較サイトや特集雑誌も溢れかえっています。
誰しもお得で便利なクレクジットカードを選びたいものですよね。
私は、銀行系クレジットカード会社に32年間勤務しました。
この記事は、カード会社の社員が利用しないカードについて解説するものです。
最後に、私が最終的に保有しているカードも紹介しています。
意外な側面から、クレジットカードを比較してみるのも楽しいですよ!
- クレカの選定で迷っている方
- クレカの仕組みに興味がある方
- カード会社社員しか知らないお得なクレカに興味がある方
社員はプロパーカードを利用しない
もちろん、愛社精神旺盛な社員はプロパーカードを利用します。
営業現場で商品説明をする為に、財布にプロパーカードを入れている社員も多いです。
ただ、実際にプロパーカードで買い物する社員は少ないです。

社員の多くがプロパーカードを利用しません!
比較サイトでは、プロパーカードがいつも上位にランキングされています。
それは、カード会社が広告会社に高額なマージンを支払っているからです!
クレジットカードの種類
クレジットカードは、大きく分けて2種類存在します。
「プロパーカード」と「提携カード」です。
プロパーカード(自社カード)
「プロパーカード」は、カード会社の基盤となるメインカードです。
自社サービスを満載し、あらゆるメディアを通じて広告宣伝します。
国内にカード会社は300社以上ありますが、プロパーカードを発行できる会社は、銀行系・信販系・流通系などごく僅かです。
- JCBカード
- 三井住友カード
- 三菱UFJニコスカード
- UCカード
- AMEXカード
- ダイナースカード
- 楽天カード
- セゾンカード
- イオンカード
- TOYOTAカードなど
各社は、アメリカブランドのVISA・Masterとライセンス契約しています。
契約することで、VISA・Masterのロゴを券面に搭載することが許されます。
ちなみに、JCBは唯一の日本発祥ブランドです。
提携カード
「提携カード」は、上記プロパー会社がJCB・VISA・Masterブランドのロゴを、提携各社に貸与したカードです。
提携各社は、JCB・VISA・Masterのライセンスを持たなくてもカード発行できます。
- 百貨店(高島屋・大丸松坂屋・伊勢丹三越など)
- 電鉄(JR、阪急・東急・京王など)
- 航空(ANA、JAL、ピーチなど)
- 通信(docomo、au、ソフトバンク)
- IT(Amazon、プロバイダーなど)
- 量販店(ヤマダ電機、ヨドバシカメラ、エディオンなど)
- 証券、保険、学校、自動車、メーカーなど多数

提携カードは数千種類に及び、
提携各社の独自サービスが付加されます!
プロパーカードを利用しない理由
社員がプロパーカード(自社カード)を利用しない理由は下記の通りです。
① 提携カードに勝る優位性が無い
② 提携カードは消費者が得をする
③ 延滞情報が社内に洩れる
①提携カードに勝る優位性が無い
プロパーカードが提携カードに勝る優位性がありません!
プロパーカードの戦闘力を100とすれば、提携カードの戦闘力は150です。
提携カードには、プロパーカードのサービスも付帯しており、保険やアフターフォローも充実しています。
それに加えて提携企業独自のサービスが付帯したカードを、あえて否定する理由が見当たりません。
消費者としては、プロパーと提携企業のサービスを二重取りしているお得な状態です。
昔は、ゴールドカードやプラチナカードがステータスであるという風潮もありました。
いまやスマホ決済が当たり前となり、カード原版を持ち歩く必要もありません。

プロパーと提携企業のサービスを
二重取りしている状態です
②提携カードは消費者が得をする
提携カードは、カード会社が儲からない=消費者が得をする。
カード会社にとって提携カードは儲かりません。
カード会社が儲からないカードは、消費者が得するカードといえます。
言い換えると、カード会社が儲かるカードは、消費者が損するカードといえます。
以前、提携カードの発行は、カード会社と提携企業にとって”WIN&WIN”の関係でした。
現在では、カード業界へ参入する企業が増え、競争が激化しています。
提携カードフィー(提携企業へ支払う手数料や協賛金)も高騰し、採算が悪化しています。
提携企業は、カード会社から得たフィーを消費者に還元して、消費者の囲い込みを図ります。

消費者・提携企業・カード会社の3者に利益が出ればよいのですが、
提携カードはカード会社だけが損をしている状態です。
③延滞情報が社内に洩れる

これは一般消費者の方には無縁のお話です。
カード利用代金を返済期日に支払えず延滞が発生した場合は、社内の関係部署に知れることになります。
お客様の顧客情報は、社員間であっても絶対に閲覧することができません。
然しながら、支払いを延滞すると、システム的に手紙や電話で督促が始まります。
全国の延滞された顧客に、責任者の名前が入った督促状が送付されるのです。
当時、責任者だった私名義の督促状が届き、受け取った社員から謝罪の電話を貰いました。
今となっては笑い話です。
人間ですから、うっかり延滞もあると思います。
とはいえ、延滞の事実を社内に知られたくないという消極的な理由で、自社カードを利用しない社員は多いものです。
推奨する提携カード
生活様式や趣味嗜好により、その人に適したカードは千差万別です。
最も身近に接する機会が多い場面を思い出してみましょう。
年会費無料のカードが多いですが、年会費を支払ってでも価値のある提携カードも多くあります。
- docomoユーザーなら、間違いなくdocomoカードに優位性があります。
- Amazonカードのように、年会費の元が取り易いカードもあります。
- 百貨店で買い物が好きな人は、百貨店系カードをお薦めします。
- 毎日通勤で利用する電鉄系カードは、沿線で使える特典が多いものです。
- 旅行好きは、やはりマイルが溜まるカードです。

ライフスタイルに合った提携カードを見つけましょう!
私の利用する提携カード
最後に、32年間カード会社に勤め、数多くのカードを開発し保有した私の答えです。
JALカード
旅行好きの私は、JALカード一択です。
ライバル航空系ANAカード、楽天経済圏で有利な楽天カード、プライオリティパス附帯のプラチナカードも使用してみましたが、自身のライフスタイルからがベストな選択肢となっています。
お金でマイルを買うことはできませんが、マイルでお金以上の価値(ビジネスクラス搭乗等)を享受することができます。
docomoカード
妻のdocomoカードは、32年間で妻に勧めた唯一のカードです。
理由は、携帯docomo(含むahamo)ユーザーが、入会しない理由が無いからです。
ゴールドカード年会費は、毎月の通話料金で相殺されますし、dポイントの還元率が他の提携カードを圧倒しています。
d払いポイントGETモールは、登録無料ですから100%損はありません!

我が家は、JALとdocomoです。

あとがき
この記事は、決してプロパーカードを否定するものではありません。
お伝えしたいことは、比較サイトだけを見て単純に選択するのではなく、自分のライフスタイルにあったクレジットカードを選択して欲しいということです。
ポイントが溜まるからといって、不要な買い物をすることは本末転倒です。
有意義なキャッシュレスライフをお過ごしください!


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