
ポリテクセンター関西(大阪支部)の見学会に参加しました。
この記事は、見学会の様子と職業訓練の概要についてまとめたものです。
1番人気「ICTエンジニア科」の応募倍率は、3.2倍!
また、見学会の参加は、ハローワークの求職活動実績としても認めて貰えます。
現在、求職活動中の方に参考となれば幸いです。
- 職業訓練校に興味のある方
- 求職活動中の方
- ハローワークに活動実績を報告している方
職業訓練学校
職業訓練を受講できる施設として、公立高等職業技術専門校や独立行政法人ポリテクセンターが全国に点在しています。
また、民間の専門学校や教育機関で受講できるコースもあり、選択肢は多岐に渡ります。
- 事務系
- IT系
- サービス系
- 介護系
- 福祉系
- 製造系
- 電気・電子系
- 建築系
- デザイン系
ポリテクセンター関西
ポリテクセンターとは、ハローワークが推奨する職業訓練機関です。
独立行政法人で、高齢・障害・求職者雇用支援機構として全国に点在しています。
その大阪支部がポリテクセンター関西です。
就職に必要な知識とスキルを習得するものづくり分野(IT、電気電子、機械)に特化して、職業訓練を施しています。
ポリテクセンター関西へのアクセス


私は車で往訪しました。
無料の駐車場が完備されています。

見学会の参加申込み

私はメールで予約しました。
翌日、日程などの詳細メールが届きました。
開催日程と開催時間
- 毎月3回、見学会が催されています(月によって開催される科が異なります)
- 見学時間は、10:00~12:00です。
見学会の内容
講師による訓練内容の説明が60分、作業工場見学が60分、合計120分です。
取得可能なスキルや資格、就職支援体制をスライドを利用して説明があります。
その後、訓練生が受講する工場で、授業の様子を見学します。
私は、電気設備技術科を見学しました。
見学の時間帯は、実技訓練ではなく座学の勉強中でした。
入校に際し疑問点があれば、講師に質問することができます。
尚、複数のコースを同時に見学をすることはできません。
他のコースにも興味があれば、後日改めて参加することになります。
訓練受講までの流れ
職業訓練の申し込みから受講まで、以下の流れとなります。
選考試験は、筆記テスト・適正テスト・面接が行われます。
筆記テストは中学卒業レベル、適正テストは簡単な判断テストです。

選考試験
面接
面接では、受講志望動機と希望する就職先を聴取されます。
希望する就職先に対し、現段階で具体的にどのようなアプローチをしているか聴取されます。
受講に対する心構えや本気度が試されます。
筆記テスト・適正テスト
下記は、筆記テストと適正テストの参考問題です。



面接・筆記テスト・適正テスト。
中学校卒業レベルの試験です。
応募倍率
訓練コース
訓練コースは以下の通りです。( )は応募倍率です。
- ICTエンジニア科(3.2)
- IoTシステム開発科(1.7)
- ものづくりロボット技術科(0.59)
- 電気設備技術科(1.9)
- NC機械技術科(0.29)
- CAD/NC技術科(1.0)
- CAD/CAM技術科(0.52)
- CAD機械設計課(1.0)
- ものづくりサポート技術科(1.2)
- メタルワーク科(0.6)
訓練時間
- 月曜~金曜(土日祝日は休校)
- 9:00~15:00
訓練期間とスケジュール
- 1~3ヶ月目専門スキルを基礎から習得、就職活動の準備。
- 4~5ヶ月目スキルの応用、就職活動。
- 6ヶ月目企業で現場研修、個別就職相談。
- 終了後訓練終了後もフォローアップ、求人情報提供。
訓練後の就職率
例年、卒業生の就職率は80%以上です(令和2年は83.2%)
尚、ポリテクセンターでは、事業や起業準備の支援はしていません。
あくまでも就職支援の訓練となります。
訓練生の年齢構成と男女比率
30歳代~40歳代が6割を占めます。
50歳代以上の中高年も2割の比率で受講しています。
今回の見学会でも、若年層の参加比率が高いように感じました。
男女比率は「ICTエンジニア科」で男女半々、「電気設備技術科」は大半が男性でした。
受講費用
- 受講料は無料です。
- テキストや作業服は実費となります(概ね4,000円~20,000円)
職業訓練を受講するメリット
専門分野のスキルが身に付く
機械系、電気系、建築系、IT系など様々な分野の専門知識が身に付きます。
いわゆる「手に職をつける」ための訓練ですから、就職に直結するスキルを学ぶことができます。
実践できるカリキュラム
訓練は「分かる」ではなく、「出来る」を目指したカリキュラムとなっています。
基礎からスタートすることで、未経験の初心者でも実際に「出来る」を手に入れることができますので、就職活動にも自信が持てます。
経済的負担が少ない
全国のポリテクセンターは受講料無料で、テキストや作業服の実費のみ負担します。
一方で、公立高等職業技術専門校は、入校選考料・授業料・テキスト代金などで年間20万円前後の費用が発生します。
公立高等職業技術専門校は、訓練期間1年~2年の長期専門コースを設定するなど、ポリテクセンターより充実した教育環境が整っています。
いずれにしても、民間専門学校へ入校するより、経済的負担は少ないと言えます。
就職活動をサポート
求人情報の提供、個別相談、就職支援セミナーを開催しています。
企業も即戦力の訓練生を求めており、企業からのオファー情報を即座に入手することができます。
また、同じ目標を持った仲間ができますので、お互い切磋琢磨して情報交換することもできます。
資格取得
訓練中に任意で資格を取得することができます。
もちろん受験して合格する必要がありますが、受験できるレベルの知識が身に付きます。
下記は資格取得の一例です。
- 電気設備科技術科→第二種電気工事士、消防設備士など
- CAD科→建築CAD検定試験3級、2級建築施工管理技士など
託児サービス
無料の託児サービスがあります。
訓練時間中にお子様を預けることができますので、安心して勉学に励むことができます。
失業給付期間の延長
失業給付期間が延長されます。
失業保険を受給中の方は、訓練期間が終了するまで失業給付期間も延長されます。

無料でスキルが身に付きますので
これ以上のメリットはありません。
職業訓練を受講するデメリット
積極的にスキルを身に付け就職を目指す方に、特段のデメリットはありません。
但し、下記をデメリットと感じる方がいらっしゃるかもしれません。
対象年齢
職業訓練コースにより対象年齢に制限があります。
概ね55歳未満のコースが多いようです。
建築科など45歳未満のコースもあります。
残念ながら、中高年は卒業しても企業から求人が無いのが現実です。

残念ながら年齢制限があります。
中高年には厳しい現実です。
出席日数
概ね8~9割の出席日数が必要です。
出席日数が足りないと、職業訓練校の終了証書は貰えません。
但し、訓練途中で就職が決まり、正当な事由で退学していく方は大勢いらっしゃいます。
現場研修
訓練期間の最終月は、民間企業で現場研修があり、現場の雰囲気を掴むことができます。
1日の研修時間は、正社員の勤務時間と同じです。
インターンシップ制度と同様に、即戦力として認めて貰えれば、そのまま正社員として採用されることもあります。
給料は支給されませんので、デメリットと感じる方がいらっしゃるかもしれません。
就職以外の入校目的は不可
手軽にスキルを習得できるからといって、就職する意思がなく入校することはできません。
面接では、受講志望動機を聞かれますし、入校後も積極的な就職活動を求められます。

失業給付期間延長目的で、受講することはできません。
まとめ
ポリテクセンター関西の見学会には、50名程度が参加していました。
集団説明会のあと、講師の引率で希望コースの見学が始まります。
どなたでも気軽に参加でき、訓練風景を見学することで、入校後のイメージを掴みやすいと思います。
見学会の参加は、ハローワークの求職活動実績1回分としてカウントされます。
応募倍率3倍を超える人気コースもありますので、興味があれば参加してみることをお勧めします。

見学会に参加するだけで、求職活動実績1回分としてカウントして貰えます。
興味があれば実際に入学するのも良いでしょう!

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