宝島社「田舎暮らしの本」の人気企画。
住みたい田舎ベストランキングが、更新されました。
2024年版、移住したい都道府県ランキングは以下の通り。
順位 | 移住したい都道府県 | 前年 |
---|---|---|
1位 | 長野県 | 1位→ |
2位 | 北海道 | 4位↗ |
3位 | 沖縄県 | 3位→ |
4位 | 静岡県 | 2位↘ |
5位 | 山梨県 | 5位→ |
6位 | 岡山県 | 6位→ |
7位 | 鹿児島県 | 圏外↗ |
8位 | 大分県 | 7位↘ |
9位 | 千葉県 | 8位↘ |
10位 | 高知県 | 圏外↗ |
18年連続の1位は、長野県。
避暑地としての信州ブランドは根強く、登山愛好家にも絶大な人気を誇ります。
また、鹿児島県が初めてベスト10にランクイン。
屋久島などの世界遺産や、源泉豊かな温泉地で人気が急上昇しました。
一方、衛星都市の兵庫県と埼玉県が、ベスト10圏外に落選。
この記事では、2024年版「住みたい市町村ランキング」の総合部門とシニア部門を紹介します。
住みたい市町村(総合部門)
アンケートに回答した自治体は、587市町村(前年比▲84市町村)
以下項目を、総合的に点数化したものです。
総合部門
- 移住者の受け入れ実績
- 移住者歓迎度
- 定住促進の広報活動
- 都市住民との交流
- 住宅支援
- 日常生活
- 交通
- 医療
- 自然の豊かさ・伝統的景観・文化保全など
総合部門の結果は、以下の通り。
人口20万人以上の市町村
松山市は、人口50万人、平均気温16.8度の温暖な街。松山城を中心に海・山・島が揃い、多様なライフスタイルが実現できる。
画像:道後温泉(松山市)
順位 | 住みたい市町村 | 前年 |
---|---|---|
1位 | 松山市(愛媛県) | 8位↗ |
2位 | 下関市(山口県) | 3位↗ |
3位 | 静岡市(静岡県) | 2位↘ |
4位 | 秋田市(秋田県) | 1位↘ |
5位 | 福島市(福島県) | 5位→ |
6位 | 大分市(大分県) | 4位↘ |
7位 | 岡山市(岡山県) | 12位↗ |
8位 | 宇都宮市(栃木県) | 9位↗ |
9位 | 長野市(長野県) | 13位↗ |
10位 | 山形市(山形県) | 17位↗ |
11位 | 鹿児島市(鹿児島県) | 14位↗ |
12位 | 豊田市(愛知県) | 6位↘ |
13位 | 熊本市(熊本県) | 19位↗ |
14位 | 佐世保市(長崎県) | 15位↗ |
15位 | 倉敷市(岡山県) | 圏外↗ |
人口10~20万人の市町村
今治市は、人口15万人、平均気温16.0度。2年連続の首位。18歳までの子育て支援が充実し、空き家バンクの登録も多い。
画像:しまなみ海道来島海峡大橋(今治市)
順位 | 住みたい市町村 | 前年 |
---|---|---|
1位 | 今治市(愛媛県) | 1位→ |
2位 | 西条市(愛媛県) | 2位→ |
3位 | 山口市(山口県) | 11位↗ |
4位 | 一関市(岩手県) | 6位↗ |
5位 | 霧島市(鹿児島県) | 9位↗ |
6位 | 宇部市(山口県) | 3位↘ |
7位 | 栃木市(栃木県) | 5位↘ |
8位 | 足利市(栃木県) | 14位↗ |
9位 | 新居浜市(愛媛県) | 7位↘ |
10位 | 鶴岡市(山形県) | 4位↘ |
11位 | 鳥取市(鳥取県) | 8位↘ |
12位 | 白山市(石川県) | 10位↘ |
13位 | 桐生市(群馬県) | 圏外↗ |
14位 | 都城市(宮崎県) | 13位↘ |
15位 | 会津若松市(福島県) | 圏外↗ |
16位 | 弘前市(青森県) | 19位↗ |
17位 | 藤枝市(静岡県) | 12位↘ |
18位 | 上越市(新潟県) | 17位↘ |
19位 | 大崎市(宮城県) | 15位↘ |
20位 | 上田市(長野県) | 圏外↗ |
人口5~10万人の市町村
栗原市は、人口6万人、平均気温11.3度。10の町村が合併した宮城県北部の高原都市。米と地酒が有名な近年注目されている街。
画像:くりでんミュージアム(栗原市)
順位 | 住みたい市町村 | 前年 |
---|---|---|
1位 | 栗原市(宮城県) | 圏外↗ |
2位 | 宇佐市(大分県) | 2位→ |
3位 | 南相馬市(福島県) | 8位↗ |
4位 | 飯田市(長野県) | 1位↘ |
5位 | 三条市(新潟県) | 13位↗ |
6位 | 伊那市(長野県) | 4位↘ |
7位 | 中津川市(岐阜県) | 3位↘ |
8位 | 気仙沼市(宮城県) | 5位↘ |
9位 | 茅野市(長野県) | 7位↘ |
10位 | 由利本荘市(秋田県) | 圏外↗ |
11位 | 佐久市(長野県) | 圏外↗ |
12位 | 三原市(広島県) | 12位→ |
13位 | 豊岡市(兵庫県) | 9位↘ |
14位 | 酒田市(山形県) | 18位↗ |
15位 | 薩摩川内市(鹿児島県) | 19位↗ |
16位 | 舞鶴市(京都府) | 6位↘ |
17位 | 日田市(大分県) | 10位↘ |
18位 | 高山市(岐阜県) | 15位↘ |
19位 | 坂井市(福井県) | 14位↘ |
20位 | 伊賀市(三重県) | 20位→ |
人口3~5万人の市町村
恵那市は、人口4.6万人、平均気温14.0度。歴史ある城下町の風景が残る。高校生までの医療費無償化など子育てや教育支援に注力している。
画像:恵那峡(恵那市)
順位 | 住みたい市町村 |
---|---|
1位 | 恵那市(岐阜県) |
2位 | 臼杵市(大分県) |
3位 | 雲南市(島根県) |
4位 | 南砺市(富山県) |
5位 | 北杜市(山梨県) |
6位 | 氷見市(富山県) |
7位 | 萩市(山口県) |
8位 | 常陸太田市(茨城県) |
9位 | 西予市(愛媛県) |
10位 | 倉吉市(鳥取県) |
11位 | 五島市(長崎県) |
12位 | いすみ市(千葉県) |
13位 | 佐渡市(新潟県) |
14位 | 綾部市(京都府) |
15位 | 丹波篠山市(兵庫県) |
16位 | 南丹市(京都府) |
17位 | 菊池市(熊本県) |
18位 | 真庭市(岡山県) |
19位 | 日置市(鹿児島県) |
20位 | 能代市(秋田県) |
住みたい市町村(シニア部門)
続いて、中高年に気になるシニア部門のアンケート結果です。
シニア部門
- 60歳以上の移住者数
- シニア対象の移住者セミナー
- シニア対象の現地ツアー
- シニア対象の移住奨励金
- シニアの就労支援
- 起業・開業したシニアの有無
- 事業継承したシニアの有無
- シニア世代の地域おこし協力隊が活動している
- シルバー人材センターがある
- シニア対象の就農支援制度がある
- 就農したシニア世代の有無
- シニアの住まいの補助がある
- ボランティア活動
- シニアに社会貢献を促す制度がある
- 公民館やコミュニティカフェがある
- 栄養指導や生活習慣病の講習がある
- フィットネス施設やプールがある
- がん検診が無料で受けられる
- 救命救急センターがある
- シニア世代が安く利用できる温泉施設がある
- シニア割引の路線バスや路面電車がある
- 買い物弱者向けの移動販売がある
- 高齢者見守り活動に取り組んでいる
- 1人暮らし高齢者の配食サービス
- 在宅介護支援や講習会があるなど
人口20万人以上の市町村
下関市は、人口25万人、平均気温16.7度。都市機能と自然環境が融合した機能的な街。地域おこし協力隊も積極的に受け入れる。
画像:しものせき水族館 海響館(下関市)
順位 | 住みたい市町村 | 前年 |
---|---|---|
1位 | 下関市(山口県) | 2位↗ |
2位 | 秋田市(秋田県) | 1位↘ |
3位 | 大分市(大分県) | 4位↗ |
4位 | 福島市(福島県) | 9位↗ |
5位 | 宇都宮市(栃木県) | 12位↗ |
6位 | 松山市(愛媛県) | 7位↗ |
7位 | 新潟市(新潟県) | 8位↗ |
8位 | 静岡市(静岡県) | 6位↘ |
9位 | 姫路市(兵庫県) | 13位↗ |
10位 | 豊田市(愛知県) | 5位↘ |
11位 | 熊本市(熊本県) | 10位↘ |
12位 | 松本市(長野県) | 圏外↗ |
13位 | 山形市(山形県) | 圏外↗ |
14位 | 鹿児島市(鹿児島県) | 14位→ |
15位 | 高知市(高知県) | 圏外↗ |
人口10~20万人の市町村
今治市は、総合部門に続きシニア部門も2年連続首位。子育てだけでなく、移住希望者にとことん応える姿勢が評価される。
画像:藤堂高虎像と今治城(今治市)
順位 | 住みたい市町村 | 前年 |
---|---|---|
1位 | 今治市(愛媛県) | 1位→ |
2位 | 西条市(愛媛県) | 2位→ |
3位 | 新居浜市(愛媛県) | 8位↗ |
4位 | 足利市(栃木県) | 7位↗ |
5位 | 別府市(大分県) | 11位↗ |
6位 | 栃木市(栃木県) | 6位↘ |
7位 | 桐生市(群馬県) | 圏外↗ |
8位 | 都城市(宮崎県) | 4位↘ |
9位 | 宇部市(山口県) | 6位↘ |
10位 | 弘前市(青森県) | 圏外↗ |
11位 | 一関市(岩手県) | 9位↘ |
12位 | 霧島市(鹿児島県) | 14位↗ |
13位 | 鳥取市(鳥取県) | 13位→ |
14位 | 藤枝市(静岡県) | 3位↘ |
15位 | 上田市(長野県) | 圏外↗ |
16位 | 小山市(栃木県) | 圏外↗ |
17位 | 高岡市(富山県) | 圏外↗ |
18位 | 山口市(山口県) | 圏外↗ |
19位 | 鴻巣市(埼玉県) | 圏外↗ |
20位 | 白山市(石川県) | 10位↘ |
人口5~10万人の市町村
宇佐市は、人口5万人、平均気温15.4度。潮干狩りや山岳風景が楽しめる街。健康管理や介護予防の施策に評価が高い。
画像:宇佐神宮の神橋(宇佐市)
順位 | 住みたい市町村 | 前年 |
---|---|---|
1位 | 宇佐市(大分県) | 1位→ |
2位 | 栗原市(宮城県) | 圏外↗ |
3位 | 佐久市(長野県) | 8位↗ |
4位 | 日田市(大分県) | 13位↗ |
5位 | 津山市(岡山県) | 2位↘ |
6位 | 飯田市(長野県) | 5位↘ |
7位 | 伊賀市(三重県) | 6位↘ |
8位 | 中津川市(岐阜県) | 4位↘ |
9位 | 酒田市(山形県) | 7位↘ |
10位 | 薩摩川内市(鹿児島県) | 19位↗ |
11位 | 高山市(岐阜県) | 10位↘ |
12位 | たつの市(兵庫県) | 18位↗ |
13位 | 坂井市(福井県) | 9位↘ |
14位 | 伊那市(長野県) | 15位↗ |
15位 | 由利本荘市(秋田県) | 25位↗ |
16位 | 福知山市(京都府) | 圏外↗ |
17位 | 宇和島市(愛媛県) | 14位↘ |
18位 | 舞鶴市(京都府) | 3位↘ |
19位 | 中津市(大分県) | 28位↗ |
20位 | 渋川市(群馬県) | 11位↘ |
人口3~5万人の市町村
恵那市は、総合部門に続き、シニア部門でも首位。自然環境を求めて、移住希望者の人気が高まっている。
画像:恵那坂折棚田(恵那市)
順位 | 住みたい市町村 |
---|---|
1位 | 恵那市(岐阜県) |
2位 | 臼杵市(大分県) |
3位 | 倉吉市(鳥取県) |
4位 | いすみ市(千葉県) |
5位 | 五島市(長崎県) |
6位 | 南砺市(富山県) |
7位 | 萩市(山口県) |
8位 | 安来市(島根県) |
9位 | 菊池市(熊本県) |
10位 | 北杜市(山梨県) |
11位 | 南あわじ市(兵庫県) |
12位 | 雲南市(島根県) |
13位 | 綾部市(京都府) |
14位 | 矢板市(栃木県) |
15位 | 丹波篠山市(兵庫県) |
16位 | 日置市(鹿児島県) |
17位 | 加西市(兵庫県) |
18位 | 中野市(長野県) |
19位 | 常陸大宮市(茨城県) |
20位 | 常陸太田市(茨城県) |
田舎暮らしの一長一短
昨年の記事でも紹介しましたが、私はシニア部門「5~10万人」にランクインする市町村の出身です。
先日、田舎に帰省したところ、河川に架かる新しい橋の工事が進んでいました。
昨今の地震や津波を考慮し、田舎の防波堤や橋梁にも、災害対策が検討されているようです。
最後に、田舎出身の筆者が、田舎暮らしの一長一短を添えておきます。
田舎暮らしのメリット
- 心が穏やかになる
- 時間の流れが緩やか
- 空気が澄んでいる
- 星空が綺麗
- 水が美味しい
- 海・山・川など自然が豊か
- 地域住民との触れ合い
- 駐車スペースが豊富
- 渋滞が無い
- 信号機が少なく燃費がよい
- 家や庭が大きい
- 家賃や固定資産税が安い
- 大音量で音楽を聴ける
- 園芸や菜園は自由自在
- 自給栽培の野菜や果物が旨い
- 庭でBBQや焚き火ができる
- 庭で花火ができる
- 暖炉や薪ストーブを使用できる
田舎暮らしのデメリット
- 過疎化の懸念
- 冠婚葬祭など近所付き合い
- 地域活動(老人会・婦人会・子供会)
- 全員が顔見知り
- すぐに噂話が広がる
- 車が必須
- 買い物が不便
- コンビニが少ない(もしくは無い)
- 繁華街が無い
- 病院や福祉施設が少ない
- 汽車やバスの本数が少ない
- 国際空港が無い
- 劇場やコンサートホールが無い
- 通勤通学に不便
- プロパンガスは割高
- 家が広くて冷暖房費が割高
- 田や畑が広すぎて手入れが大変
あとがき
全国1,419市町村のうち、885市町村で過疎化が進んでいるそうです。
今回のアンケートでは、全国587市町村から回答を得ています。
アンケートに回答する前向きな姿勢は、まだまだ市町村に元気が残っている証拠でしょう。
コロナ後は、都心回帰の兆しも見えますが、田舎暮らしを夢見る会社員も多いようです。
気になる市町村があれば、HPを参照してみては如何でしょうか。